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ようこそ☆おちこぼれカレッジ [映画感想−や]

先週、日本テレビで深夜にひっそり放送されたものを録画して鑑賞。
出演がジャスティン・ロングとジョナ・ヒルと聞けば必見!
でもコレなんだ?と思って調べたら日本ではもちろん劇場未公開、DVDも未発売、
過去にスターチャンネルで放送されたことはあるそうで、
その時は『トラブル・カレッジ/大学をつくろう!』というタイトルだったらしい。
ああそういえばなんか聞いたことあるような。でもなぜこのタイミングでの放送?と思ったら、
日テレ的に『ゴシップガール』のブレイク・ライヴリーが出てるから・・・なのかな?


バートルビー(ジャスティン・ロング)は大学受験にことごとく失敗、
息子の進学を期待していた両親を失望させてしまいます。
そこで彼は架空の大学を作り、そこに合格したように見せかけることを思いつきます。
まずは友人のシャーマン(ジョナ・ヒル)に頼んでニセの大学のサイトを作ってもらい、
合格通知も偽造。同じように受験に失敗した仲間と共に精神病院だった建物を校舎に改装。
名付けてサウス・ハーモン工業大学、略して"S.H.I.T."が完成します。
すると、そのニセサイトを見て本物だと思った全米中の"おちこぼれ"たちが、
ニセ大学に大挙して押しかけ・・・。


どうするどうなる?
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ジャスティン・ロングはいったいいつまでティーンの役やってるんだか。
これ製作は2006年、ジャスティン・ロングは1978年生まれだから・・・28歳!
まあいい大人が高校生を演じるのはよくあることですが、
無名の俳優ならまだしも、既にそれなりにビッグネームであろう彼なのに!
まあでもギリギリ十代に見えなくもない・・・かな。
一方、ジョナ・ヒルはあの『スーパーバッド 童貞ウォーズ』の前年。
でもあの時以上にカラダが巨大な気がしました。
いつものちょっと攻撃的な感じはなくて、とにかくいじめられる気弱なオタク。
あるシーンではビビリまくってものすごく甲高い叫び声を上げたり、
大きな身体にさらに着ぐるみ着せられたりと、なかなか可哀相な役です。

バートルビーとシャーマンは幼なじみで、このシャーマンと、
同じく幼なじみでバートルビー憧れのモニカ(ブレイク・ライヴリー)だけは、
無事、名門ハーモン大学に入学、学生生活が始まります。
しかしシャーマンはフラタニティのメンバーにいじめられ続け、
モニカは希望の講義が受けられず、ボーイフレンドの浮気も発覚したりして、
徐々にバートルビーのニセ大学に魅力を感じていきます。
全米から押し寄せた"おちこぼれ"学生たちは、受験に失敗したのも当然、と思えるような、
良く言えば個性的、つまりかなり際どく極端なのでいっぱい。
このあたりの"アタマ弱そう"キャラの、ありとあらゆるパターンを自然に見せるところが、
いかにもアメリカのコメディしています。
でも、学校のお勉強は出来ないけどそれぞれに長所があって、という、
ものすごく前向き健全なところもこれまた実にアメリカン。
こういうところが下品でも下世話でもなく上手に描かれていると思いました。


おちこぼれたち
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よく考えたら、って考えなくてもずいぶん無茶苦茶な話なんですが、
バートルビーたちがでっち上げたニセ大学はハッキリ言って犯罪スレスレ。
「クリック1つで合格」はワンクリック詐欺と言っていいし、
放置されていたとはいえ元病院を勝手に直して住んでしまうというのもありえない。
でもそれを言ったら映画にならない。というわけでまずはすべてが良い方向に進んで行きます。
そうしたらそれが結果的に見事に大学の理想のカタチと思えるようなものになるのが面白い。
彼らが作り出した大学は、学ぶという点でまったく正しい姿勢のように思えます。
学生たちが本当に学びたいことを聞いて、そのために必要な施設を作る。
その資金源は学生たちが支払った入学金、それを大学のために使うのはまったく間違ってない。

名門校ハーモン大学の学長が最初からあくどく描かれていて、
大学の価値を高めるために不合格者を増やせとか言っちゃうようなヤツで、
なんとか入学しても受けたい講義もマトモに取れないとか、
そういうマイナスな部分を最初からわかりやすく見せてくれるので、
その対比として「こっちが断然いい!」と思わせるところも上手いなと思います。
そしてやはり最後はウソがばれ崩壊する。そして聴聞会が開かれ、そこで・・・と、
まあベタな展開ではありますが、そこでのバートルビーたちの主張がまっとうで、
変に奇をてらったりすることがないのもものすごく気持ちいい。
まあ何度も言うように「そんなんで許されるようなこと?」とは思いますが、
そのあたりのお気楽さも普通に爽やか(?)な学園モノになっていると思いました。


幼なじみ
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ブレイク・ライヴリー演じるモニカは美人でスタイルも良くて、
なのにものすごく素直で性格の良い女の子で、
彼女のほんわかした笑顔も作品を上品で気持ちの良いものにしていると思います。
女の子ではもう1人、マリア・セイヤーが演じるローラも雰囲気があって良かった。
彼女はイェール1本に絞っていて受験に失敗してしまう。
イェールに行こうとしているぐらいなんで誰よりもシッカリ?していて、
でもこういう恋愛沙汰にならない女子が混ざっているのは学園モノとしてとっても正しい!
ほかにも思わぬ料理や芸術的才能があるヤツから、念力でモノを動かしたいというヤツまで、
(でも、実はコイツがオチに絡むという荒技というか無茶な終わり方をします)
あらゆる"おちこぼれ"がいっぱい登場し、あれこれ笑わせてくれます。
無茶でくだらないんだけど、教育の理想論みたいなものもちらほら匂わせてくれるし、
オタクとかのヘンな偏ったコダワリを見せたり大袈裟なところがあまりなくて、
すごく素直な、本当に素直で好感の持てる、良いコメディを観たなあと思いました。
どこか、DVD出してもらえないでしょうかね。


Accepted(2006 アメリカ)
監督 スティーヴ・ピンク
出演 ジャスティン・ロング ジョナ・ヒル アダム・ハーシュマン コロンバス・ショート
   マリア・セイヤー ルイス・ブラック ブレイク・ライヴリー  マーク・ダーウィン
   アン・キューザック ハンナ・マークス


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コメント 4

kakukakushikajika

はじめまして☆

いつも楽しく拝見させていただいています
この映画?ホント観たいです!
どこかで手に入れる方法はないでしょうか(?_?)

シャラマン、自分も好きです♪
by kakukakushikajika (2010-06-23 06:22) 

ぷーちゃん

こんばんは。
この映画は、見る機会を作るのが難しそう。
でも、ブログ記事は楽しませてもらいました。
by ぷーちゃん (2010-06-23 21:13) 

dorothy

kakukakushikajikaさん、はじめまして。
以前はどこかの動画サイトで観られたみたいなんですが今はもう無いみたいですね。
ブレイク・ライヴリーあたりが日本でうんと人気が出たら、
DVD化される可能性もあるかも知れませんが・・・期待しましょう!
by dorothy (2010-06-24 02:10) 

dorothy

ぷーちゃんさん、こんにちは。
容易に観られない作品の感想を書くのはちょっとためらわれます。
でも、これで1人でも2人でもこの作品のことを知ってもらえたらウレシイなと。
by dorothy (2010-06-24 02:15) 

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