あいつはママのボーイフレンド [映画感想−あ]
昔の少女マンガのようなタイトルだなあと思ったら、
出演がアントニオ・バンデラス、メグ・ライアン、コリン・ハンクスにセルマ・ブレアって!
思わず観てしまいましたよ、ええ。
FBI捜査官のヘンリー(コリン・ハンクス)は、
悲しみに暮れる母親マーサ(メグ・ライアン)を一人残し、海外赴任へ。
3年後、任務を終え家に戻ると、そこには見知らぬ女性が・・・と思うと、
それは3年間ですっかりダイエットし若返ったマーサでした。
自らマーティと名乗り、生まれ変わったと宣言する母親。
そのあまりの変化に衝撃を受けるヘンリー。
息子よりはるかに若いボーイフレンドと遊び歩く母親に、
せめて年の近い恋人を、と思っていた矢先、マーティは、
街でトミー(アントニオ・バンデラス)という男と出会います。
マーサ改めマーティ
もはやアントニオ・バンデラスとメグ・ライアンでも日本公開されない時代なのかあと思ってたら、
これ、アメリカでもDVDスルーなんですね、びっくり!
そんなに悪いとも思えませんでしたけど。
やはりアメリカでもメグ・ライアンの需要はないのでしょうか。
しかもメグ・ライアンの息子役がコリン・ハンクスなんて、いろいろ感慨深いですよ。
それすらも話題にもならなかったのかなあ。
まあでも、劇場でお金出して観るのは考えてしまうかも知れません。
コメディとしてはユルいし、強盗モノとしても全然ドキドキしないし。
何よりメグ・ライアンの"劣化"がどうしても見ていて痛々しくて、
彼女が出てくると、内容とは関係ないことばかりつい考えてしまいます。
母親役なんて年相応だし、こういう軽いノリは昔となんら変わりないのに、
どこでどう間違ってしまったのか。
すんなりゴールディ・ホーンの辿っている道を辿れないのはなぜだろう?
トミーの正体は?
冒頭で彼女はものすごいデブメイクで登場します。
『愛しのローズマリー』とか『ナッティ・プロフェッサー』みたいな感じ。
こんな超デブホワイトトラッシュを演じるというのもチャレンジングだけど、
なんだか「こんなことまでしちゃうのかあ」という哀しさをチラッと感じてしまいました。
若い頃の彼女は、わりと素の自分そのままの役を演じることが多かった気がしますが、
おしゃれでちょっとクールな雰囲気は、同性異性を問わず虜にしていたと思います。
でも、不倫〜離婚でイメージダウンしてしまったのか、スクリーンから見かけなくなって、
途中『イン・ザ・カット』なんてのに出てしまったり顔が変わってしまったりとか、
この10年ぐらいで、過去の栄光をすっかりナシにしてしまった感じで、
うまく女優として年をとれなかったのが可哀相です。
彼女も出演したロザンナ・アークエットの『デブラ・ウィンガーを探して』で、
女優の30歳代以降のキャリアの積み方の難しさ哀しさが語られていましたが、
彼女は見事に失敗してしまった典型だなあと思います。
まあまだこれからどうなっていくかはわかりませんが。
母親を救える・・・か?
アントニオ・バンデラスとメグ・ライアンが互いに一目惚れ、というのが、
ストーリー上、結構大事な点なんですが、どうもそのあたりに説得力を感じられなかったのは、
私がこういうメグ・ライアン自身について思いを巡らせてばかりだったせいなのでしょう。
(ついでにバンデラスの奥さんはメラニー・グリフィスだなあとか考えてしまったし。)
そしておそらく、2人とも若い頃なら甘いラブストーリーも当然似合っただろうけど、
中年カップルの恋愛話というには、2人とも昔を引きずっているというか、
何か物足りなく、もうちょっと潔く中年の恋を演じてほしかった感じです。
例えば『恋愛小説家』とか『恋愛適齢期』といった中年恋愛もの、
つまりジャック・ニコルソンやダイアン・キートンやメリル・ストリープの域には、
2人はまだまだ達してないし、達する時が来るのかどうかもわからないし、
要するにミスキャストなのか、演出がなってないのかというのもわかりませんが。
セルマ・ブレアはヘンリーの婚約者エミリー役で、同じくFBI捜査官。
ヘンリーが海外赴任から帰ってきて母親に紹介するだけかと思ったら、
なぜかそのまま一緒に住んじゃってるのがヘン。
セクシー下着でヘンリーを誘っちゃうあたり、らしくってイイのですが、
そもそもこの2人がFBI捜査官ってのはちょっとねえ。
しかし息子が母親のベッドルームを盗聴する恐ろしさって!しかも同僚にも聴かれてるなんて。
「お前の母ちゃんホットだなあ」とか言われるのって、すっごいイヤだろうなあ。
で、皆が言うほどメグ母さんがホットじゃないのがイタイ。
ああせめて、このマーティ母さんの役がほかの人だったら。でも誰だったら?
女優さんにとって40歳代をどう乗り切るのかって、本当に難しいことなんでしょう。
でもね、昔のメグ・ライアンの輝きを知ってる者からしたら、応援せずにはいられない。
頑張って欲しいものです。
My Mom's New Boyfriend(2008 ドイツ/アメリカ)
監督 ジョージ・ギャロ
出演 アントニオ・バンデラス メグ・ライアン コリン・ハンクス セルマ・ブレア
出演がアントニオ・バンデラス、メグ・ライアン、コリン・ハンクスにセルマ・ブレアって!
思わず観てしまいましたよ、ええ。
FBI捜査官のヘンリー(コリン・ハンクス)は、
悲しみに暮れる母親マーサ(メグ・ライアン)を一人残し、海外赴任へ。
3年後、任務を終え家に戻ると、そこには見知らぬ女性が・・・と思うと、
それは3年間ですっかりダイエットし若返ったマーサでした。
自らマーティと名乗り、生まれ変わったと宣言する母親。
そのあまりの変化に衝撃を受けるヘンリー。
息子よりはるかに若いボーイフレンドと遊び歩く母親に、
せめて年の近い恋人を、と思っていた矢先、マーティは、
街でトミー(アントニオ・バンデラス)という男と出会います。
マーサ改めマーティ
もはやアントニオ・バンデラスとメグ・ライアンでも日本公開されない時代なのかあと思ってたら、
これ、アメリカでもDVDスルーなんですね、びっくり!
そんなに悪いとも思えませんでしたけど。
やはりアメリカでもメグ・ライアンの需要はないのでしょうか。
しかもメグ・ライアンの息子役がコリン・ハンクスなんて、いろいろ感慨深いですよ。
それすらも話題にもならなかったのかなあ。
まあでも、劇場でお金出して観るのは考えてしまうかも知れません。
コメディとしてはユルいし、強盗モノとしても全然ドキドキしないし。
何よりメグ・ライアンの"劣化"がどうしても見ていて痛々しくて、
彼女が出てくると、内容とは関係ないことばかりつい考えてしまいます。
母親役なんて年相応だし、こういう軽いノリは昔となんら変わりないのに、
どこでどう間違ってしまったのか。
すんなりゴールディ・ホーンの辿っている道を辿れないのはなぜだろう?
トミーの正体は?
冒頭で彼女はものすごいデブメイクで登場します。
『愛しのローズマリー』とか『ナッティ・プロフェッサー』みたいな感じ。
こんな超デブホワイトトラッシュを演じるというのもチャレンジングだけど、
なんだか「こんなことまでしちゃうのかあ」という哀しさをチラッと感じてしまいました。
若い頃の彼女は、わりと素の自分そのままの役を演じることが多かった気がしますが、
おしゃれでちょっとクールな雰囲気は、同性異性を問わず虜にしていたと思います。
でも、不倫〜離婚でイメージダウンしてしまったのか、スクリーンから見かけなくなって、
途中『イン・ザ・カット』なんてのに出てしまったり顔が変わってしまったりとか、
この10年ぐらいで、過去の栄光をすっかりナシにしてしまった感じで、
うまく女優として年をとれなかったのが可哀相です。
彼女も出演したロザンナ・アークエットの『デブラ・ウィンガーを探して』で、
女優の30歳代以降のキャリアの積み方の難しさ哀しさが語られていましたが、
彼女は見事に失敗してしまった典型だなあと思います。
まあまだこれからどうなっていくかはわかりませんが。
母親を救える・・・か?
アントニオ・バンデラスとメグ・ライアンが互いに一目惚れ、というのが、
ストーリー上、結構大事な点なんですが、どうもそのあたりに説得力を感じられなかったのは、
私がこういうメグ・ライアン自身について思いを巡らせてばかりだったせいなのでしょう。
(ついでにバンデラスの奥さんはメラニー・グリフィスだなあとか考えてしまったし。)
そしておそらく、2人とも若い頃なら甘いラブストーリーも当然似合っただろうけど、
中年カップルの恋愛話というには、2人とも昔を引きずっているというか、
何か物足りなく、もうちょっと潔く中年の恋を演じてほしかった感じです。
例えば『恋愛小説家』とか『恋愛適齢期』といった中年恋愛もの、
つまりジャック・ニコルソンやダイアン・キートンやメリル・ストリープの域には、
2人はまだまだ達してないし、達する時が来るのかどうかもわからないし、
要するにミスキャストなのか、演出がなってないのかというのもわかりませんが。
セルマ・ブレアはヘンリーの婚約者エミリー役で、同じくFBI捜査官。
ヘンリーが海外赴任から帰ってきて母親に紹介するだけかと思ったら、
なぜかそのまま一緒に住んじゃってるのがヘン。
セクシー下着でヘンリーを誘っちゃうあたり、らしくってイイのですが、
そもそもこの2人がFBI捜査官ってのはちょっとねえ。
しかし息子が母親のベッドルームを盗聴する恐ろしさって!しかも同僚にも聴かれてるなんて。
「お前の母ちゃんホットだなあ」とか言われるのって、すっごいイヤだろうなあ。
で、皆が言うほどメグ母さんがホットじゃないのがイタイ。
ああせめて、このマーティ母さんの役がほかの人だったら。でも誰だったら?
女優さんにとって40歳代をどう乗り切るのかって、本当に難しいことなんでしょう。
でもね、昔のメグ・ライアンの輝きを知ってる者からしたら、応援せずにはいられない。
頑張って欲しいものです。
My Mom's New Boyfriend(2008 ドイツ/アメリカ)
監督 ジョージ・ギャロ
出演 アントニオ・バンデラス メグ・ライアン コリン・ハンクス セルマ・ブレア
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