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80デイズ [映画感想−あ]

目的はウィルソン兄弟!
これはジュール・ヴェルヌの小説を映画化した『80日間世界一周』のリメイク。
うーん、リメイク?


19世紀末のロンドン。イングランド銀行から翡翠の仏像を盗み出したラウ・シン(ジャッキー・チェン)は、
警察の追っ手から逃れるために、発明家のフィリアス・フォッグ(スティーヴ・クーガン)の屋敷に逃げ込みます。
ラウ・シンは名前をパスパルトゥと偽り、成り行きでフォッグの助手になります。
そのフォッグは、王立科学アカデミー長官のケルヴィン卿(ジム・ブロードベント)に、
「80日間で世界一周できる」と口走ってしまい、賭けに乗せられてしまうことに。
こうして2人の無謀な世界一周の旅が始まりますが・・・。


ラウ・シンの目的は・・・
aroundtheworldin80days_1.jpg


1956年作『80日間世界一周』はすごく昔に観ました。
ダンディなデヴィッド・ニーヴンのフォッグと、パスパルトゥは陽気なメキシコ人、
シャーリー・マクレーンがどこかの国のお姫様で、
フランク・シナトラやバスター・キートンが登場したり・・・とキャストも豪華で、
ここでちょっと書きましたが、楽しいタイトルバック、
そしてあの有名なテーマ音楽と、とても印象深い作品でした。
お約束のトンデモな日本描写も微笑ましく(でもちゃんと日本ロケしていた!)、
のんびりとした雰囲気の中、世界旅行の楽しさを充分見せていた作品でした。

さて今作。フォッグのキャラクターがちょっとマッドサイエンティストっぽかったり、
旅の始まりから同行するフランス娘モニク(セシル・ドゥ・フランス)がいたり、
いろいろアレンジされていますが、何と言っても一番の違いはパスパルトゥ。
主役はこのパスパルトゥことジャッキー・チェンです。
話の半分以上はジャッキーがどうやって故郷に翡翠の仏像を持ち帰るかだし、
それを追って謎の女将軍(カレン・モク)とその一味とのバトルが繰り広げられるし、
これのどこが『80日間世界一周』?


3人は中国へ
aroundtheworldin80days_2.jpg


私はジャッキー映画とはほとんど縁がなくて、
テレビで『蛇拳』や『酔拳』をやってるとつい観てしまう・・・というぐらい。
その後彼がスーパースターとなってからの作品はほとんどまともに観ていません。
そんななので、今作のジャッキーのバトルシーンがどの程度のレベルなのかわかりませんが、
でも充分に楽しめました。
逆に言うと、それ以外の部分がどうもイマイチ。
スティーヴ・クーガンは好きな俳優なんですが、今回は完璧に脇役。
セシル・ドゥ・フランスという女優さんはたぶん初めて観たのですが、
魅力的なのかどうか微妙。
豪華さを期待したキャストも、シュワちゃんの怪演は面白かったけれど、
目的のオーウェン&ルーク・ウィルソンも、なんだか1日仕事だったのねって感じで、
もうちょっと絡んで欲しかったです。
兄弟が兄弟役なのはとっても嬉しかったですが。
サンフランシスコのホームレスのロブ・シュナイダーはさすがに場を持っていってくれました。
中国系キャストはほとんどわかりませんが、サモ・ハン・キンポーはなぜかわかるのでした。
最後に登場するキャシー・ベイツのビクトリア女王はもうひとつインパクトがなかった。
あらかじめ登場がわかっていたから意外性がなかったのかも知れません。


ジャッキーがんばってます
aroundtheworldin80days_3.jpg


80日間で世界一周できるかどうかというドキドキ感は皆無と言ってよくて、
中国への寄り道が長すぎるし、日本にも立ち寄ってくれません。
最後のイギリスへの戻り方はちょっと反則に近いし、不満な点が多すぎます。
はっきりジャッキー映画と割り切って観れば納得だし楽しめると思いますが、
そこまで変えてしまうなら、最後にもう一回ジャッキーの故郷に帰る、
・・・なんていうのもいいんじゃないかなと思いました。
何も考えずにのんびり楽しむジャッキー映画、ということではよくできているのかも。
映像はとてもキレイだし、豪華なディズニーお子さま映画としたら合格点かも知れません。
くしゃみすると自由の女神の鼻から・・・なんてベタなギャグは子どもには絶対受けそう!


Around the World in 80 Days(2004 アメリカ)
監督 フランク・コラチ
出演 ジャッキー・チェン スティーブ・クーガン セシル・ドゥ・フランス ジム・ブロードベント
   カレン・モク アーノルド・シュワルツェネッガー サモ・ハン・キンポー ロブ・シュナイダー
   ルーク・ウィルソン オーウェン・ウィルソン ジョン・クリーズ キャシー・ベイツ



80デイズ

80デイズ

  • 出版社/メーカー: 日本ヘラルド映画(PCH)
  • メディア: DVD


タグ:映画
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