スモーキング・ハイ [映画感想−さ]
『スーパーバッド 童貞ウォーズ』のコンビ、
セス・ローゲン&エヴァン・ゴールドバーグの脚本なので、
またいつものルーザーたちの物語かと思えば・・・まあ確かにそうなんですが、
今回はなんと銃撃戦あり爆破ありカーチェイスありの大アクション巨編!?
召喚状の配達人デール(セス・ローゲン)。
ラジオの人生相談が好きで高校生の彼女もいて・・・そしてマリファナ中毒。
その日も最近馴染みのドラッグディーラー、ソール(ジェームズ・フランコ)の家を訪ね、
"パイナップル・エクスプレス"というレアなマリファナをゆずってもらいゴキゲン。
その夜、配達の仕事で向かったのはディーラーの親玉テッド(ゲイリー・コール)宅。
仕事の前にさっそく"パイナップル・エクスプレス"で一服していたところ、
殺人事件を目撃してしまい・・・。
極上ハッパで超ハッピー!
昨年夏のアメリカでの公開時には『ダークナイト』を首位から引きずり下ろした今作。
・・・なんてこともまったくチカラにならず、当然のようにDVDスルー。
確かに日本的なスターは出てないし、テーマがマリファナということで、
アメリカと日本では事情が違いすぎて感覚的にわかりにくいところが多いかも知れません。
マリファナはもちろんタバコも吸わない私にはやたら煙たそうで、
彼らのハイになった状態はまるで想像もできないし、
実際観ていてこれはハッパのせいなのか、
元々こういうキャラなのかも、ちょっとわかりにくい気がしました。
途中でデールが「ヘマをやるのはハイになってる時だ」と、
冷静になって言うシーンがあるのですが、
ここを除けばほぼ全編ハイな状態・・・と理解してよいのかどうか。
ソールは確実にそうだと思いますが。
このソールを演じるジェームズ・フランコ。
ゴールデングローブではこれで助演男優賞にノミネートもされたぐらい、
とにかくいい演技しています。
このソールのキャラクターは『トゥルー・ロマンス』のブラッド・ピットを参考にしたと、
ジャド・アパトーがインタビューで答えていましたが、ああ、なるほど!と納得。
ロングヘアでパジャマ?みたいなカッコでカウチに寝転がってばかりのその様子は、
確かにあの時のブラピそのもの!
レッドは敵か味方か・・・?
デールが殺人を目撃したことがあっさりばれてしまい、
テッドの手先や悪徳警察官(ロージー・ペレス)に追われることになる2人に、
もう1人、ソールに"パイナップル・エクスプレス"をゆずった、
レッド(ダニー・マクブライド)という男が絡んできます。
彼はテッドの手先にもデールたちにも痛めつけられ散々な目に遭うのですが、
やがてこの3人に友情が芽生え・・・と、
やはり最後は男同士の友情物語に持ってってしまいます。
ただいつものアパトー作品によくあるホロッと来る感じは無いし、
合間合間のギャグも控えめというか、ちょっと噛み合ってない感じです。
笑わせる部分とアクションパートをもう少しメリハリつけて欲しかった。
セス・ローゲンのユルッとした笑いが元々好きな私はまあ満足なんですが、
(お金のために中学生ぐらいの子どもにマリファナ売っちゃうところとか最高!)
そうでない人には、ハッパのせいでユルいのか、
そもそも彼らのキャラクターがユルいのかわかりにくい気もします。
笑いもあって、それでも人はバンバン死ぬ。なかなか死なない人もいる。
例えばこれがタランティーノだったらなぜか違和感もなく、
うまーく調和している感じなんですが、こちらはなんだか居心地が悪い。
いっそ死人は1人も出なかった、というオチならいいのにと思ってしまいました。
大爆発!
冒頭、1937年の謎の地下研究施設シーンがモノクロで登場します。
どうやらここで"パイナップル・エクスプレス"の研究をしてるようなんですが、
実験台にされた兵士(ビル・ヘイダー)の様子を見て、
上官が施設の閉鎖を告げます。
で、これがどう現代に繋がるのかというと・・・繋がってない!?
なんかもったいぶった感じを出したかっただけなのか、
そういうツメの甘さは意図的なのか、らしいと言えばらしいんですが、
ここは何かしら説明が欲しかったです。
ビル・ヘイダーのネタ見せ?としてはよくできてると思いましたが。
デールのガールフレンドとの関係も結局よくわからないままだし、
脚本がこうだったのか、どうも演出がイマイチなのかも知れないと思いました。
まあガールフレンドより男同士の友情を取った、というより、
限りなくそれ以上の関係を匂わせてるようでもあり、
なんにしてもジェームズ・フランコの時折見せるトロ〜ンとした笑顔が、
カワイイというか意味深というか何も考えてないというか、
ジェームズ・フランコあってのこの作品、彼の演技だけは観る価値が十分あります。
セス・ローゲン、完全に食われちゃってます。
Pineapple Express(2008 アメリカ)
監督 デヴィッド・ゴードン・グリーン
出演 セス・ローゲン ジェームズ・フランコ ダニー・マクブライド
ゲイリー・コール ロージー・ペレス ビル・ヘイダー
セス・ローゲン&エヴァン・ゴールドバーグの脚本なので、
またいつものルーザーたちの物語かと思えば・・・まあ確かにそうなんですが、
今回はなんと銃撃戦あり爆破ありカーチェイスありの大アクション巨編!?
召喚状の配達人デール(セス・ローゲン)。
ラジオの人生相談が好きで高校生の彼女もいて・・・そしてマリファナ中毒。
その日も最近馴染みのドラッグディーラー、ソール(ジェームズ・フランコ)の家を訪ね、
"パイナップル・エクスプレス"というレアなマリファナをゆずってもらいゴキゲン。
その夜、配達の仕事で向かったのはディーラーの親玉テッド(ゲイリー・コール)宅。
仕事の前にさっそく"パイナップル・エクスプレス"で一服していたところ、
殺人事件を目撃してしまい・・・。
極上ハッパで超ハッピー!
昨年夏のアメリカでの公開時には『ダークナイト』を首位から引きずり下ろした今作。
・・・なんてこともまったくチカラにならず、当然のようにDVDスルー。
確かに日本的なスターは出てないし、テーマがマリファナということで、
アメリカと日本では事情が違いすぎて感覚的にわかりにくいところが多いかも知れません。
マリファナはもちろんタバコも吸わない私にはやたら煙たそうで、
彼らのハイになった状態はまるで想像もできないし、
実際観ていてこれはハッパのせいなのか、
元々こういうキャラなのかも、ちょっとわかりにくい気がしました。
途中でデールが「ヘマをやるのはハイになってる時だ」と、
冷静になって言うシーンがあるのですが、
ここを除けばほぼ全編ハイな状態・・・と理解してよいのかどうか。
ソールは確実にそうだと思いますが。
このソールを演じるジェームズ・フランコ。
ゴールデングローブではこれで助演男優賞にノミネートもされたぐらい、
とにかくいい演技しています。
このソールのキャラクターは『トゥルー・ロマンス』のブラッド・ピットを参考にしたと、
ジャド・アパトーがインタビューで答えていましたが、ああ、なるほど!と納得。
ロングヘアでパジャマ?みたいなカッコでカウチに寝転がってばかりのその様子は、
確かにあの時のブラピそのもの!
レッドは敵か味方か・・・?
デールが殺人を目撃したことがあっさりばれてしまい、
テッドの手先や悪徳警察官(ロージー・ペレス)に追われることになる2人に、
もう1人、ソールに"パイナップル・エクスプレス"をゆずった、
レッド(ダニー・マクブライド)という男が絡んできます。
彼はテッドの手先にもデールたちにも痛めつけられ散々な目に遭うのですが、
やがてこの3人に友情が芽生え・・・と、
やはり最後は男同士の友情物語に持ってってしまいます。
ただいつものアパトー作品によくあるホロッと来る感じは無いし、
合間合間のギャグも控えめというか、ちょっと噛み合ってない感じです。
笑わせる部分とアクションパートをもう少しメリハリつけて欲しかった。
セス・ローゲンのユルッとした笑いが元々好きな私はまあ満足なんですが、
(お金のために中学生ぐらいの子どもにマリファナ売っちゃうところとか最高!)
そうでない人には、ハッパのせいでユルいのか、
そもそも彼らのキャラクターがユルいのかわかりにくい気もします。
笑いもあって、それでも人はバンバン死ぬ。なかなか死なない人もいる。
例えばこれがタランティーノだったらなぜか違和感もなく、
うまーく調和している感じなんですが、こちらはなんだか居心地が悪い。
いっそ死人は1人も出なかった、というオチならいいのにと思ってしまいました。
大爆発!
冒頭、1937年の謎の地下研究施設シーンがモノクロで登場します。
どうやらここで"パイナップル・エクスプレス"の研究をしてるようなんですが、
実験台にされた兵士(ビル・ヘイダー)の様子を見て、
上官が施設の閉鎖を告げます。
で、これがどう現代に繋がるのかというと・・・繋がってない!?
なんかもったいぶった感じを出したかっただけなのか、
そういうツメの甘さは意図的なのか、らしいと言えばらしいんですが、
ここは何かしら説明が欲しかったです。
ビル・ヘイダーのネタ見せ?としてはよくできてると思いましたが。
デールのガールフレンドとの関係も結局よくわからないままだし、
脚本がこうだったのか、どうも演出がイマイチなのかも知れないと思いました。
まあガールフレンドより男同士の友情を取った、というより、
限りなくそれ以上の関係を匂わせてるようでもあり、
なんにしてもジェームズ・フランコの時折見せるトロ〜ンとした笑顔が、
カワイイというか意味深というか何も考えてないというか、
ジェームズ・フランコあってのこの作品、彼の演技だけは観る価値が十分あります。
セス・ローゲン、完全に食われちゃってます。
Pineapple Express(2008 アメリカ)
監督 デヴィッド・ゴードン・グリーン
出演 セス・ローゲン ジェームズ・フランコ ダニー・マクブライド
ゲイリー・コール ロージー・ペレス ビル・ヘイダー
タグ:映画
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