glee/グリー ザ・コンサート 3Dムービー [映画感想−か]
ドラマ『glee(グリー)』のキャストが今年アメリカ、カナダ、イギリス、
そしてアイルランドの4カ国21都市で44日間にわたり行ったコンサートを収録。
glee大好きな私にとってはもしかしたら今年一番待ち遠しかった作品だったかも!?
映画は各地でものすごい盛り上がりをみせるコンサートの映像をたっぷり見せながら、
合間にgleeのファン三人の"ドラマ"が描かれます。
番組では通常口パク(というか歌別録り)なので、
キャストが実際に歌い踊る姿は見応えがあり、改めて彼らの実力がよくわかりました。
ブロードウェイ経験者であるリア・ミシェル(レイチェル)はさすがの堂々とした歌いっぷりだし、
ヘザー・モリス(ブリタニー)、ハリー・シャム・Jr.(マイク)のダンサー二人、
ダレン・クリス(ブレイン)とウォーブラーズのステージなどはさすがに上手い!
一方、コリー・モンティス(フィン)やディアナ・アグロン(クイン) 、
クリス・コルファー(カート)などはこんな風に人前で歌うことには、
あまり慣れてないんじゃないかなあと思える緊張感も伝わってきて、
そこがかえって初々しくもあり、本当に純粋に感動してしまい、
出来ることなら会場の観客のように声援を送り一緒に歌いたい気持ちでいっぱいでした。
一方、ステージシーンの合間合間に挟まるファンのパート。
いずれも身体的、精神的に少し"人とは違う"三人が、その違いにどう接し、
立ち向かったのかが、かなり長い時間を割いて描かれます。
彼らがgleeという番組に出会ったことでいかに乗り越えたのかが語られるのですが、
これはgleeの、いわゆる「人は、みんな違ってみんないい」(ちょっと違いますが)
というテーマに沿っているわけで、確かにまるでどれもgleeのエピソードのようだし、
特にゲイの男性の話はそのままカートの物語にもなりそうなものでした。
このパートがあることが、作品を単なるコンサート映画ということではなくしています。
gleeというドラマの一貫した主張である、マイノリティだとか負け犬だとか言われる、
いわゆる学園内ヒエラルキーの底辺にいる者たちが、
どうやってそこから立ち上がるか、あるいはどうすれば輝けるのかを、
この映画でもテーマとして掲げて作られているわけで、
そこはなるほどと感心してしまうのですが、
ただ私やおそらくこの作品を楽しみにしていた多くのgleeファンは、
コンサートを体験した人たちはその興奮をもう一度と思い、
体験出来なかった私のような人たちは観ることが出来る喜びでいっぱいで、
劇場に足を運んだのではないかと思うので、その意味ではやや肩すかしというのか、
ファンのエピソードはもうちょっと少なくていいから、
1曲でも多くステージを見せて欲しい、聴かせて欲しいと思ったんじゃないかと思います。
各地のコンサートの様子はネットでいろいろと情報が入ってきていたので、
あの曲がなかった、あのシーンがなかったと不満に思う点も少なくなかったです。
それに、もし出来るならもっとステージ裏やリハーサルの様子など、
見せてくれても良かったんじゃないかなと、ミーハーなファンとしてはとても残念に思うのでした。
3Dに関しては、考えてみると完全実写の3D映画を観るのは初めてだったんですが、
キャストがずらっとステージに並んでいるところなどは、
なんだか紙芝居のような不思議な映像で面白くはありましたが、
別に3Dじゃなくてもよかったかなあという印象。
キラキラした照明や紙吹雪が空中に舞う映像は確かに美しく、
エンドロール前のスラッシー(glee部が顔にかけられちゃうジュースですね)の、
カラフルなしぶきを模した映像の鮮やかさは3D映像として成功していると思いましたが、
それだけだったら・・・と。
ステージ上のキャストに大接近したカメラは迫力満点、
歓声が大きくてもうちょっと歌声がちゃんと聞こえて欲しかった気もしましたが、
何にしても彼らの演奏は大満足で、ああやはり、1公演フルに見せて欲しかったです。
お馴染みの『Don't Stop Believin'』や『Empire State Of Mind』
『Somebody to Love』などは本当にゾクッとして、涙も出そうになりました。
終わってみて思うのは、ドラマを観ていない人がいきなりこの世界に入るのは、
設定の説明もキャスト紹介があるわけでもないので、
さすがにあまり楽しめないんじゃないかなと思うし、
番組のファンとしてはちょっと物足りなさを感じてしまう。
どっちつかずになってしまった気がします。
少ない上映館での2週間限定公開(何館かは上映延長されましたが)など、
観ることが出来るハードルも高くて、3Dなんかじゃなくていいから、
単純なコンサート映画としていろんなところで上映してくれたら、
ノンクレジットのあのハリウッド女優さんも登場しますよ!と宣伝したりしたら、
興味を持って観ようとする人もいたかも知れないし、
そうしたらこれをとっかかりでドラマに興味を持つ人もいたんじゃないかなあと思ったり。
今はもう、映画に入らなかったアレやコレやや、予告編には登場していたのに、
なんで出てこないの!?のスー先生(ジェーン・リンチ!)のシーンなどが、
もれなく特典映像になってるであろうDVDの発売を楽しみに待ちたいと思います。
Glee: The 3D Concert Movie(2011 アメリカ)
監督 ケビン・タンチャロエン
出演 ディアナ・アグロン リア・ミシェル ダレン・クリス
ヘザー・モリス クリス・コルファー ハリー・シャム・ジュニア
コリー・モンティス ナヤ・リヴェラ コード・オーバーストリート
マーク・サリング ケヴィン・マクヘイル アンバー・ライリー
ジェナ・アウシュコウィッツ アシュリー・フィンク
そしてアイルランドの4カ国21都市で44日間にわたり行ったコンサートを収録。
glee大好きな私にとってはもしかしたら今年一番待ち遠しかった作品だったかも!?
映画は各地でものすごい盛り上がりをみせるコンサートの映像をたっぷり見せながら、
合間にgleeのファン三人の"ドラマ"が描かれます。
番組では通常口パク(というか歌別録り)なので、
キャストが実際に歌い踊る姿は見応えがあり、改めて彼らの実力がよくわかりました。
ブロードウェイ経験者であるリア・ミシェル(レイチェル)はさすがの堂々とした歌いっぷりだし、
ヘザー・モリス(ブリタニー)、ハリー・シャム・Jr.(マイク)のダンサー二人、
ダレン・クリス(ブレイン)とウォーブラーズのステージなどはさすがに上手い!
一方、コリー・モンティス(フィン)やディアナ・アグロン(クイン) 、
クリス・コルファー(カート)などはこんな風に人前で歌うことには、
あまり慣れてないんじゃないかなあと思える緊張感も伝わってきて、
そこがかえって初々しくもあり、本当に純粋に感動してしまい、
出来ることなら会場の観客のように声援を送り一緒に歌いたい気持ちでいっぱいでした。
一方、ステージシーンの合間合間に挟まるファンのパート。
いずれも身体的、精神的に少し"人とは違う"三人が、その違いにどう接し、
立ち向かったのかが、かなり長い時間を割いて描かれます。
彼らがgleeという番組に出会ったことでいかに乗り越えたのかが語られるのですが、
これはgleeの、いわゆる「人は、みんな違ってみんないい」(ちょっと違いますが)
というテーマに沿っているわけで、確かにまるでどれもgleeのエピソードのようだし、
特にゲイの男性の話はそのままカートの物語にもなりそうなものでした。
このパートがあることが、作品を単なるコンサート映画ということではなくしています。
gleeというドラマの一貫した主張である、マイノリティだとか負け犬だとか言われる、
いわゆる学園内ヒエラルキーの底辺にいる者たちが、
どうやってそこから立ち上がるか、あるいはどうすれば輝けるのかを、
この映画でもテーマとして掲げて作られているわけで、
そこはなるほどと感心してしまうのですが、
ただ私やおそらくこの作品を楽しみにしていた多くのgleeファンは、
コンサートを体験した人たちはその興奮をもう一度と思い、
体験出来なかった私のような人たちは観ることが出来る喜びでいっぱいで、
劇場に足を運んだのではないかと思うので、その意味ではやや肩すかしというのか、
ファンのエピソードはもうちょっと少なくていいから、
1曲でも多くステージを見せて欲しい、聴かせて欲しいと思ったんじゃないかと思います。
各地のコンサートの様子はネットでいろいろと情報が入ってきていたので、
あの曲がなかった、あのシーンがなかったと不満に思う点も少なくなかったです。
それに、もし出来るならもっとステージ裏やリハーサルの様子など、
見せてくれても良かったんじゃないかなと、ミーハーなファンとしてはとても残念に思うのでした。
3Dに関しては、考えてみると完全実写の3D映画を観るのは初めてだったんですが、
キャストがずらっとステージに並んでいるところなどは、
なんだか紙芝居のような不思議な映像で面白くはありましたが、
別に3Dじゃなくてもよかったかなあという印象。
キラキラした照明や紙吹雪が空中に舞う映像は確かに美しく、
エンドロール前のスラッシー(glee部が顔にかけられちゃうジュースですね)の、
カラフルなしぶきを模した映像の鮮やかさは3D映像として成功していると思いましたが、
それだけだったら・・・と。
ステージ上のキャストに大接近したカメラは迫力満点、
歓声が大きくてもうちょっと歌声がちゃんと聞こえて欲しかった気もしましたが、
何にしても彼らの演奏は大満足で、ああやはり、1公演フルに見せて欲しかったです。
お馴染みの『Don't Stop Believin'』や『Empire State Of Mind』
『Somebody to Love』などは本当にゾクッとして、涙も出そうになりました。
終わってみて思うのは、ドラマを観ていない人がいきなりこの世界に入るのは、
設定の説明もキャスト紹介があるわけでもないので、
さすがにあまり楽しめないんじゃないかなと思うし、
番組のファンとしてはちょっと物足りなさを感じてしまう。
どっちつかずになってしまった気がします。
少ない上映館での2週間限定公開(何館かは上映延長されましたが)など、
観ることが出来るハードルも高くて、3Dなんかじゃなくていいから、
単純なコンサート映画としていろんなところで上映してくれたら、
ノンクレジットのあのハリウッド女優さんも登場しますよ!と宣伝したりしたら、
興味を持って観ようとする人もいたかも知れないし、
そうしたらこれをとっかかりでドラマに興味を持つ人もいたんじゃないかなあと思ったり。
今はもう、映画に入らなかったアレやコレやや、予告編には登場していたのに、
なんで出てこないの!?のスー先生(ジェーン・リンチ!)のシーンなどが、
もれなく特典映像になってるであろうDVDの発売を楽しみに待ちたいと思います。
Glee: The 3D Concert Movie(2011 アメリカ)
監督 ケビン・タンチャロエン
出演 ディアナ・アグロン リア・ミシェル ダレン・クリス
ヘザー・モリス クリス・コルファー ハリー・シャム・ジュニア
コリー・モンティス ナヤ・リヴェラ コード・オーバーストリート
マーク・サリング ケヴィン・マクヘイル アンバー・ライリー
ジェナ・アウシュコウィッツ アシュリー・フィンク
glee/グリー ザ・コンサート・ムービー 3枚組3D・2Dブルーレイ&DVD&デジタルコピー〔初回生産限定〕
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- メディア: DVD
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