キルショット [映画感想−か]
昨年『(500)日のサマー』公開まで、
「ジョセフ・ゴードン=レヴィット祭り」を開催!と言いながら、
さっぱり祭りは続かないまま『(500)日〜』はとっくに公開されてしまいました。
家でのDVD鑑賞がなかなか出来なかったり、ほかに観たいモノがたくさんあったりするせいなんですが、
彼の活躍を観たい気持ちに変わりはないので、ぼちぼちと続けていきたいと思っています。
別に誰に頼まれてるわけでも、期待されてるわけでもないし!
そうですね、次回作、クリストファー・ノーランの『インセプション』公開までということで!
というわけで今回は『キルショット』という作品です。ハイまたもお得意のDVDスルーです(涙)。
殺し屋のブラックバード(ミッキー・ローク)は、
ある殺しを依頼され遂行しますが、そこでミスを犯してしまい、
逆にマフィアから命を狙われるようになってしまいます。
そんな時、リッチー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)という1人の若者に出会い、
2人は行動を共にするようになります。
リッチーはある不動産会社を恐喝する計画を立てていて、ブラックバードもそれに付き合うことに。
計画実行の日、2人がその不動産会社に押し入ると目的の社長は不在で、
社員のカーメン(ダイアン・レイン)と彼女の別居中の夫ウェイン(トーマス・ジェーン)しかおらず、
ウェインは彼らをなんとか追い払いますが、ブラックバードは自分の顔を見られたことを危惧し、
この夫婦を殺すため2人を探し出しますが・・・。
非情な殺し屋
監督は『恋におちたシェイクスピア』のジョン・マッデン、そしてこの出演者。
でも観てみるとやっぱりDVDスルーしかないのかなあという感じでした。
原作がエルモア・レナードで、それらしいハードかつクールな展開で、
なかなか面白く見せるところもいくつかあるんですが、
全体にどうもいまひとつふたつ惜しい感じです。
ブラックバードとリッチーの悪党2人組が善良なウェインとカーメン夫妻を追い、
その間4人それぞれのドラマがあったりするわけなんですが、
もう少し4人のキャラクターなりエピソードを掘り下げる何かが欲しかったです。
まずブラックバードが殺し屋としてこれまでどんな風だったのか。
彼は実はネイティブインディアンという設定なのですが、その出自とか背景なんかも、
非アメリカ人の私などからするとちょっと難しくてわかりにくかった。
とことん困ったヤツのリッチーは、なんでこんなにチンピラなのかとか、
リッチーの同棲相手のドナ(ロザリオ・ドーソン)の存在も、
なんでリッチーと一緒にいるのか、なぜ彼と離れられないのかもいまいち伝わらず。
ウェインとカーメン夫婦の不仲の説明ももうちょっと欲しかった。
どれもおそらく原作では描写があるんじゃないかと想像するのですが、
枠内に収めるのは難しかったのかも知れません。
時間をあと10分〜20分伸ばしていいから、細かい描写があると良かったなと思います。
別居中の夫婦
そもそも、これを言ったら実も蓋もないのかも知れませんが、
ブラックバードが夫婦にここまで拘るのがよくわからなかった。
それがブラックバードの殺し屋としての信条なのかも知れませんが、
殺すならさっさと殺せばいいし、その機会はいくらでもあったのに。
まあもちろんそれではドラマになりませんが。
敵に情けをかけたら云々というテーマ?みたいなものも意味をなさなくなるかもだし。
ブラックバードはまたマフィアにも追われているのに、その緊迫感も薄くて、
あまり追い詰められてる感じがないし、なんだかうまい具合に逃げ切っちゃうし。
FBIの指示で名前を変え他所で暮らすことになる夫婦も、
そんなとんでもない状況なのに、これまたどこか緊迫感は少ない。
特にウェインなんか、これで夫婦仲が元に戻れるかもってことばかり考えてるし。
・・・まあそこが彼のキャラクターとして面白いところなんだとは思いますが、
もうちょっと切羽詰まった感じがあっても良かったと思いました。
後半、カーメンが1人監禁されてしまうことになるのですが、
それももっとドキドキしそうなのに、なんとなく物足りない。
いっそブラックバードとカーメンが心が通じ合ったりするとか、
騙し騙されてみたいな展開があってもいいのになあと思いました。
かなりキてます
怖いということでは十分ミッキー・ロークの存在は見た目からして怖いのですが、
もっと徹底的に非情な殺し屋になってもいいと思うし、
あるいは逆に、もう少し人間臭さを見せるかしても良かったかも知れません。
弱みとして引きずってることといえば弟を死なせてしまったことぐらいでしたが。
ダイアン・レインの気丈さとか、トーマス・ジェーンが強いんだか軽いんだかみたいのは、
まあキャラとしては合っていたかなあ。
ロザリオ・ドーソンはなかなか贅沢な使い方で・・・要するにもったいない。
でも彼女の雰囲気はすごく良かったです。
全体に残酷描写とかセクシャルな部分とかがあまりストレートに描かれないので、
そこは上品でキライではないのですが、話が話なので物足りない気もしました。
とりあえず本来の目的のジョセフ・ゴードン=レヴィット君には満足!
どうしようもないチンピラでしゃべりまくりキレまくりで大熱演!
これ、撮影順としては『(500)日〜』の1つ前の作品なのですが、
なんでしょう、あのトム君と同じ人とはとても思えない。タマリマセン!
このリッチー、こんななので当然最初から死亡フラグが立ってて、
実際その通りになるわけですが、その彼の最後のシーンがもう呆れるぐらい唐突で、
ここがこの作品中一番面白かったと言ってもいいです。
こういう非情な見せ場がほかにももうちょっと欲しかったかな。
とにかくいろんなことが惜しい作品でした。
まあ目も当てられないほどヒドイということはないし、
キャストもまあ豪華なので、時間があれば観てもいいかも・・・かな。
Killshot(2008 アメリカ)
監督 ジョン・マッデン
出演 ダイアン・レイン ミッキー・ローク トーマス・ジェーン
ジョセフ・ゴードン・レヴィット ロザリオ・ドーソン ハル・ホルブルック
「ジョセフ・ゴードン=レヴィット祭り」を開催!と言いながら、
さっぱり祭りは続かないまま『(500)日〜』はとっくに公開されてしまいました。
家でのDVD鑑賞がなかなか出来なかったり、ほかに観たいモノがたくさんあったりするせいなんですが、
彼の活躍を観たい気持ちに変わりはないので、ぼちぼちと続けていきたいと思っています。
別に誰に頼まれてるわけでも、期待されてるわけでもないし!
そうですね、次回作、クリストファー・ノーランの『インセプション』公開までということで!
というわけで今回は『キルショット』という作品です。ハイまたもお得意のDVDスルーです(涙)。
殺し屋のブラックバード(ミッキー・ローク)は、
ある殺しを依頼され遂行しますが、そこでミスを犯してしまい、
逆にマフィアから命を狙われるようになってしまいます。
そんな時、リッチー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)という1人の若者に出会い、
2人は行動を共にするようになります。
リッチーはある不動産会社を恐喝する計画を立てていて、ブラックバードもそれに付き合うことに。
計画実行の日、2人がその不動産会社に押し入ると目的の社長は不在で、
社員のカーメン(ダイアン・レイン)と彼女の別居中の夫ウェイン(トーマス・ジェーン)しかおらず、
ウェインは彼らをなんとか追い払いますが、ブラックバードは自分の顔を見られたことを危惧し、
この夫婦を殺すため2人を探し出しますが・・・。
非情な殺し屋
監督は『恋におちたシェイクスピア』のジョン・マッデン、そしてこの出演者。
でも観てみるとやっぱりDVDスルーしかないのかなあという感じでした。
原作がエルモア・レナードで、それらしいハードかつクールな展開で、
なかなか面白く見せるところもいくつかあるんですが、
全体にどうもいまひとつふたつ惜しい感じです。
ブラックバードとリッチーの悪党2人組が善良なウェインとカーメン夫妻を追い、
その間4人それぞれのドラマがあったりするわけなんですが、
もう少し4人のキャラクターなりエピソードを掘り下げる何かが欲しかったです。
まずブラックバードが殺し屋としてこれまでどんな風だったのか。
彼は実はネイティブインディアンという設定なのですが、その出自とか背景なんかも、
非アメリカ人の私などからするとちょっと難しくてわかりにくかった。
とことん困ったヤツのリッチーは、なんでこんなにチンピラなのかとか、
リッチーの同棲相手のドナ(ロザリオ・ドーソン)の存在も、
なんでリッチーと一緒にいるのか、なぜ彼と離れられないのかもいまいち伝わらず。
ウェインとカーメン夫婦の不仲の説明ももうちょっと欲しかった。
どれもおそらく原作では描写があるんじゃないかと想像するのですが、
枠内に収めるのは難しかったのかも知れません。
時間をあと10分〜20分伸ばしていいから、細かい描写があると良かったなと思います。
別居中の夫婦
そもそも、これを言ったら実も蓋もないのかも知れませんが、
ブラックバードが夫婦にここまで拘るのがよくわからなかった。
それがブラックバードの殺し屋としての信条なのかも知れませんが、
殺すならさっさと殺せばいいし、その機会はいくらでもあったのに。
まあもちろんそれではドラマになりませんが。
敵に情けをかけたら云々というテーマ?みたいなものも意味をなさなくなるかもだし。
ブラックバードはまたマフィアにも追われているのに、その緊迫感も薄くて、
あまり追い詰められてる感じがないし、なんだかうまい具合に逃げ切っちゃうし。
FBIの指示で名前を変え他所で暮らすことになる夫婦も、
そんなとんでもない状況なのに、これまたどこか緊迫感は少ない。
特にウェインなんか、これで夫婦仲が元に戻れるかもってことばかり考えてるし。
・・・まあそこが彼のキャラクターとして面白いところなんだとは思いますが、
もうちょっと切羽詰まった感じがあっても良かったと思いました。
後半、カーメンが1人監禁されてしまうことになるのですが、
それももっとドキドキしそうなのに、なんとなく物足りない。
いっそブラックバードとカーメンが心が通じ合ったりするとか、
騙し騙されてみたいな展開があってもいいのになあと思いました。
かなりキてます
怖いということでは十分ミッキー・ロークの存在は見た目からして怖いのですが、
もっと徹底的に非情な殺し屋になってもいいと思うし、
あるいは逆に、もう少し人間臭さを見せるかしても良かったかも知れません。
弱みとして引きずってることといえば弟を死なせてしまったことぐらいでしたが。
ダイアン・レインの気丈さとか、トーマス・ジェーンが強いんだか軽いんだかみたいのは、
まあキャラとしては合っていたかなあ。
ロザリオ・ドーソンはなかなか贅沢な使い方で・・・要するにもったいない。
でも彼女の雰囲気はすごく良かったです。
全体に残酷描写とかセクシャルな部分とかがあまりストレートに描かれないので、
そこは上品でキライではないのですが、話が話なので物足りない気もしました。
とりあえず本来の目的のジョセフ・ゴードン=レヴィット君には満足!
どうしようもないチンピラでしゃべりまくりキレまくりで大熱演!
これ、撮影順としては『(500)日〜』の1つ前の作品なのですが、
なんでしょう、あのトム君と同じ人とはとても思えない。タマリマセン!
このリッチー、こんななので当然最初から死亡フラグが立ってて、
実際その通りになるわけですが、その彼の最後のシーンがもう呆れるぐらい唐突で、
ここがこの作品中一番面白かったと言ってもいいです。
こういう非情な見せ場がほかにももうちょっと欲しかったかな。
とにかくいろんなことが惜しい作品でした。
まあ目も当てられないほどヒドイということはないし、
キャストもまあ豪華なので、時間があれば観てもいいかも・・・かな。
Killshot(2008 アメリカ)
監督 ジョン・マッデン
出演 ダイアン・レイン ミッキー・ローク トーマス・ジェーン
ジョセフ・ゴードン・レヴィット ロザリオ・ドーソン ハル・ホルブルック
2010-05-10 01:59
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コメント(2)
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こんばんは〜。
今回は、映画レビュー以前に、冒頭の
drothyさんのぼやきがサイコーでした。
いい味出ております。(>。∂)
by ぷーちゃん (2010-05-10 21:38)
ぷーちゃんさん、こんにちは。
そんな味は出したくないものだなあ。ちょっとかなしい。
ぷーちゃんさんの更新ぶりにはホント頭下がります。
そのパワー分けて欲しい。
by dorothy (2010-05-11 01:25)