ぼくたちの奉仕活動 [映画感想−は]
そうか、ポール・ラッド主演だと「俺たち〜」じゃなく「ぼくたち〜」なのかーと、
それはあまり関係ないのかもしれませんが、何にしてもこの邦題では気が付かなかった。
原題は『Role Models』さて、彼らは何の"お手本"に?
ポール・ラッド自ら脚本も手がけた当然ながらの日本劇場未公開作品です。
ホイーラー(ショーン・ウィリアム・スコット)とダニー(ポール・ラッド)は親友同士。
LAで栄養ドリンクのセールスマンとして毎日高校を回って営業活動しています。
ダニーは最近自分の生き方に疑問を持ち始め、
恋人のベス(エリザベス・バンクス)ともケンカ別れしたりとイラつき気味。
そしてついに仕事中にキレて仕事を放棄した上に交通事故を起こしてしまい、
ホイーラーと共に逮捕されてしまいます。
刑務所行きか社会奉仕活動かの選択を迫られた2人は迷わず奉仕活動を選びますが、
それは問題を抱えた子どもたちと150時間を過ごすという、想像を超えた体験の始まりだったのでした。
刑務所か、子どもの相手か
ポール・ラッド主演、男2人組の物語ということで、
『40男のバージンロード』をちょっと思わせる(製作はこちらのほうが先)、
何年かしたらゴッチャになってそうな設定ですが、面白さでは『40男〜』のほうが上かな?
ショーン・ウィリアム・スコットとポール・ラッドの2人が主人公というわけなのですが、
暗く静かにキレてるダニーと、何事にも軽くていいかげんなホイーラーという性格付けが、
どうも生かし切れてないような、もう少しとことん振り切れて欲しい物足りなさを感じてしまいました。
その代わりに2人がそれぞれ担当する少年2人のキャラクターがなかなかに強烈で、
彼らを印象づける意味で大人側は控えめになったのかも、とも思えるぐらい個性的です。
ホイーラーがペアを組むロニー(ボビー・J・トンプソン)は誰もが手を焼く問題児。
憎まれ口しか叩かないし、子どものくせに話すことは下ネタばかり。
ホイーラーとも最初は噛み合っていなかったのですが、
いろんなワルい遊びを教えたりして意外にうまく行き始めます。
でも、あることがきっかけで仲違いしてしまうことに。
ホイーラーはなんとか関係修復を図ろうとしますが、一度失った信頼は取り返せるのでしょうか?
問題児?
一方、ダニーがペアを組むオージー(クリストファー・ミンツ=プラッセ)は、
中世の世界のようなファンタジーゲームにハマっている高校生。
毎週末、公園で扮装してRPG風バトルを繰り返すという、これがなんともスゴイ!
やってるのが彼のような男の子だけじゃなく、女の子もいればいい年のオジサンやらオバサンやら、
とにかく老若男女、入り乱れてチャンバラごっこに興じるのです。
胸を刺されたら死亡、腕や足を切られたら片腕片足になって闘うとかいうルールも、
「子どもか!」と言いたくなる感じなんですが、みんな大真面目に大バトルを繰り広げるのです。
ダニーはこんなファンタジー世界に生きてるオージーを最初は引き気味に見ていたのですが、
オージーの家庭環境や内面を知ると、次第に彼のために一生懸命になっていきます。
クリストファー・ミンツ=プラッセ・・・そう、
あの『スーパーバッド 童貞ウォーズ』のマクラヴィン!
実はこの作品を観たかった一番の理由は彼と言ってもいいぐらい。
相変わらずのピュアっぷり、ナードを絵に描いたような彼が今回もすっごくイイ!
当分彼からは目を離せそうにないです。
そして今作でもう一人大注目なのが、このファンタジーゲームに登場する王様、
演じるのはケン・チョン!
この人『スモーキング・ハイ』や『俺たちステップ・ブラザース』など、
ジャド・アパトー系コメディにちょくちょく登場する東洋系の人、というとわかってもらえるでしょうか。
中世風設定なのに思いっきりアジアンな彼が家来を従えて現れるという、もう最高!
王様!
ショーン・ウィリアム・スコットは個人的にイマイチ印象に残らないというか、
もうちょっとこの役は強烈キャラであって欲しかったかなという微妙な感じが惜しい。
TVドラマやアパトー系作品でお馴染みのジェーン・リンチは奉仕活動団体の所長役。
「昔は相当にワルだった」という、私には何でもお見通しよ!みたいな人って、
・・・ホント鬱陶しい。というわけでものすごく適役!?
エリザベス・バンクスは、今回は弁護士でいたって普通の女性。
でも彼女が普通の役ってなぜかちょっと物足りない気がしてしまいます。
彼女も実は・・・なんて意外な顔みたいなものでも見せて欲しかったかな。
いわゆる最近よくある「男の友情物語」としては及第点だと思います。
展開はお約束通りだし、ちょっと物足りなさを感じますが、
元々この手の作品はギャグで大爆笑させようというようなものではないのかも知れないし、
このくらいでちょうどいいのかも知れません。
ある意味気楽に、安心して観られる。イヤな気持ちにはならないし。
お約束と言えばこの路線ではなぜか音楽ネタも欠かせない感じですが、今回はKISS!
『40男〜』におけるRUSHみたいな情熱はちょっと足りないかなと思いましたが、
少年2人のコスプレはかわいらしかった。
でもポール・ラッド、歌ヘタかも?
まあウィル・フェレルやジェイソン・シーゲルが上手すぎるんですけどね。
Role Models(2008 アメリカ/ドイツ)
監督 デヴィッド・ウェイン
出演 ショーン・ウィリアム・スコット ポール・ラッド クリストファー・ミンツ=プラッセ
ボビー・J・トンプソン エリザベス・バンクス ジェーン・リンチ ケン・チョン
それはあまり関係ないのかもしれませんが、何にしてもこの邦題では気が付かなかった。
原題は『Role Models』さて、彼らは何の"お手本"に?
ポール・ラッド自ら脚本も手がけた当然ながらの日本劇場未公開作品です。
ホイーラー(ショーン・ウィリアム・スコット)とダニー(ポール・ラッド)は親友同士。
LAで栄養ドリンクのセールスマンとして毎日高校を回って営業活動しています。
ダニーは最近自分の生き方に疑問を持ち始め、
恋人のベス(エリザベス・バンクス)ともケンカ別れしたりとイラつき気味。
そしてついに仕事中にキレて仕事を放棄した上に交通事故を起こしてしまい、
ホイーラーと共に逮捕されてしまいます。
刑務所行きか社会奉仕活動かの選択を迫られた2人は迷わず奉仕活動を選びますが、
それは問題を抱えた子どもたちと150時間を過ごすという、想像を超えた体験の始まりだったのでした。
刑務所か、子どもの相手か
ポール・ラッド主演、男2人組の物語ということで、
『40男のバージンロード』をちょっと思わせる(製作はこちらのほうが先)、
何年かしたらゴッチャになってそうな設定ですが、面白さでは『40男〜』のほうが上かな?
ショーン・ウィリアム・スコットとポール・ラッドの2人が主人公というわけなのですが、
暗く静かにキレてるダニーと、何事にも軽くていいかげんなホイーラーという性格付けが、
どうも生かし切れてないような、もう少しとことん振り切れて欲しい物足りなさを感じてしまいました。
その代わりに2人がそれぞれ担当する少年2人のキャラクターがなかなかに強烈で、
彼らを印象づける意味で大人側は控えめになったのかも、とも思えるぐらい個性的です。
ホイーラーがペアを組むロニー(ボビー・J・トンプソン)は誰もが手を焼く問題児。
憎まれ口しか叩かないし、子どものくせに話すことは下ネタばかり。
ホイーラーとも最初は噛み合っていなかったのですが、
いろんなワルい遊びを教えたりして意外にうまく行き始めます。
でも、あることがきっかけで仲違いしてしまうことに。
ホイーラーはなんとか関係修復を図ろうとしますが、一度失った信頼は取り返せるのでしょうか?
問題児?
一方、ダニーがペアを組むオージー(クリストファー・ミンツ=プラッセ)は、
中世の世界のようなファンタジーゲームにハマっている高校生。
毎週末、公園で扮装してRPG風バトルを繰り返すという、これがなんともスゴイ!
やってるのが彼のような男の子だけじゃなく、女の子もいればいい年のオジサンやらオバサンやら、
とにかく老若男女、入り乱れてチャンバラごっこに興じるのです。
胸を刺されたら死亡、腕や足を切られたら片腕片足になって闘うとかいうルールも、
「子どもか!」と言いたくなる感じなんですが、みんな大真面目に大バトルを繰り広げるのです。
ダニーはこんなファンタジー世界に生きてるオージーを最初は引き気味に見ていたのですが、
オージーの家庭環境や内面を知ると、次第に彼のために一生懸命になっていきます。
クリストファー・ミンツ=プラッセ・・・そう、
あの『スーパーバッド 童貞ウォーズ』のマクラヴィン!
実はこの作品を観たかった一番の理由は彼と言ってもいいぐらい。
相変わらずのピュアっぷり、ナードを絵に描いたような彼が今回もすっごくイイ!
当分彼からは目を離せそうにないです。
そして今作でもう一人大注目なのが、このファンタジーゲームに登場する王様、
演じるのはケン・チョン!
この人『スモーキング・ハイ』や『俺たちステップ・ブラザース』など、
ジャド・アパトー系コメディにちょくちょく登場する東洋系の人、というとわかってもらえるでしょうか。
中世風設定なのに思いっきりアジアンな彼が家来を従えて現れるという、もう最高!
王様!
ショーン・ウィリアム・スコットは個人的にイマイチ印象に残らないというか、
もうちょっとこの役は強烈キャラであって欲しかったかなという微妙な感じが惜しい。
TVドラマやアパトー系作品でお馴染みのジェーン・リンチは奉仕活動団体の所長役。
「昔は相当にワルだった」という、私には何でもお見通しよ!みたいな人って、
・・・ホント鬱陶しい。というわけでものすごく適役!?
エリザベス・バンクスは、今回は弁護士でいたって普通の女性。
でも彼女が普通の役ってなぜかちょっと物足りない気がしてしまいます。
彼女も実は・・・なんて意外な顔みたいなものでも見せて欲しかったかな。
いわゆる最近よくある「男の友情物語」としては及第点だと思います。
展開はお約束通りだし、ちょっと物足りなさを感じますが、
元々この手の作品はギャグで大爆笑させようというようなものではないのかも知れないし、
このくらいでちょうどいいのかも知れません。
ある意味気楽に、安心して観られる。イヤな気持ちにはならないし。
お約束と言えばこの路線ではなぜか音楽ネタも欠かせない感じですが、今回はKISS!
『40男〜』におけるRUSHみたいな情熱はちょっと足りないかなと思いましたが、
少年2人のコスプレはかわいらしかった。
でもポール・ラッド、歌ヘタかも?
まあウィル・フェレルやジェイソン・シーゲルが上手すぎるんですけどね。
Role Models(2008 アメリカ/ドイツ)
監督 デヴィッド・ウェイン
出演 ショーン・ウィリアム・スコット ポール・ラッド クリストファー・ミンツ=プラッセ
ボビー・J・トンプソン エリザベス・バンクス ジェーン・リンチ ケン・チョン
ぼくたちの奉仕活動 【ブルーレイ&DVDセット 2500円】 [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- メディア: Blu-ray
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