アバター [映画感想−あ]
IMAX 3Dにて鑑賞。
劇場でさんざん予告編を見せられていた時にはまるで観る気になれなかったのですが、
昨年暮れに『カールじいさんの空飛ぶ家』を観に行った時に、
予告編と内容の一部の3D映像を観て初めて「あれ、ちょっと観たいかも!」と思ったのでした。
各所での大絶賛も後押ししてすっかり観る気になり、
それも「観るならゼッタイIMAX」ということらしく、
運良くIMAX上映館のある川崎は近いので行ってきました初IMAX。
戦争での負傷で下半身不随になった海兵隊員ジェイク・サリー(サム・ワーシントン)は、
急死した双子の兄の代理として急遽惑星パンドラでの"アバター計画"に参加することになります。
それは、パンドラの先住民ナヴィと地球人との遺伝子操作によって作られた、
"アバター"の身体を借りて、パンドラの希少な鉱物を採掘すること。
早速パンドラのジャングル内に潜入したジェイクのアバターは、
そこでナヴィの女性ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と出会いますが・・・。
ジェイク
ストーリーはほとんど期待できないという事前情報もあり、
あくまで新しいアトラクションを体験しにいくというスタンス。
結論から言うと、この映像は確かにスゴイ!
デジタル3Dは『カールじいさん〜』が初体験でしたが、
あれは全編アニメーションな上にそんなにモノが飛び出すような作りではなく、
それが逆に個人的には上品で気に入ったところでした。
ですがこちらは最初から結構飛び出してるというか、手前の物が前に出ている感じとか、
「おーいかにも3Dな感じだぞー」と、ちょっと違和感も感じたりしていました。
とは言ってもこれ見よがしな感じではないし、そうこうしているうちに、
そんな映像の作りにあっという間に慣れてしまい、
映画って元々みんなこんななんじゃないかという気にすらなってしまったのです。
地球人パートと惑星パンドラパートでは、やはりパンドラの映像のほうが、
3Dとしても圧倒的に美しく、3Dになっている意味も大きい。
元々キラキラしたものに弱いので、ネオンのようと言われれば確かにそうなんですが、
光り輝く植物の映像はうっとりしながら観ていました。
クラゲのような森の精(でしたっけ?)とか、小さい虫とかホコリのようなものがふわふわ浮いているのは、
本当にスクリーンからはみ出すように見えて、思わず手を差し出したくなる感じ。
実際にあんな人たちが、あんな森があるとしか思えない。なんだか呆れるぐらい美しい世界です。
ネイティリ
ただやはり残念なのは、ストーリー自体やキャラクターの魅力が私には今ひとつ伝わらず、
もう少し工夫やヒネリがあって欲しかった。
どうしてどれもこんな地球上の生物もどきなんだろう、とか、
みんなで祈りを捧げるところなんかいかにも類型的というのか、
大昔からあるどこかの部族の儀式といった感じで、
そのへんがつまらないなあと思い出すとなかなか内容に入っていけませんでした。
こんなに圧倒的に美しい映像でそうなんだから、普通に2Dで観たら恐ろしく退屈な作品だと思います。
3Dの映像を見せることが第一の目的だと言うのであれば、
敢えてストーリーはシンプルに、凝ったものにしないほうがいいのかも知れません。
でも目新しさはないとはいえ、地球人対ナヴィ族の戦いは何度も盛り上がるところがあるし、
ジェイクが少しずつナヴィとして馴染んでいく様子も結構見せてくれるので、
キチンとストーリーも映像に負けない新しいものを作って欲しかった。
あの長い三つ編みみたいなモノがコネクター(?)になってて、
動物や植物などあらゆるものに接続出来るのは面白かった。あれはちょっと欲しいかも!
でもこれ、時代設定は2154年ということなんですが、
150年も先の話なのに、人の見かけとか生活ぶりなんかが全然進化していないのもヘン。
武器なんかもっと進化してても良さそうなのに今とそんなに変わらない風だし、
シガニー・ウィーバー演じるグレイス博士はタバコをひっきりなしに吸ってるとか、
すごくベタな朝ごはん食べてたり、うーんどうなの?というものばかり。
一番思ったのはジェイクの車椅子、あんなのこそスゴイ進化してそうなのに!
いっそのこと地球ではなく、全部よその星の話だという、
『スター・ウォーズ』的設定にしてくれたら良かったかも知れません。
グレイスたちの作戦は
そんな細かいことに気を取られつつの161分という上映時間はさすがに長い。
字幕を追うのも疲れてしまうし、終わった時にはさすがにグッタリしてしまいました。
もう少し短くしてくれないとこちらの身が持たないという感じです。
軽くて明るい3Dメガネでもやはり長時間の使用は疲れてしまうし、
メガネ2重使用の人は本当に大変だろうと思います。
まあそれでも、テーマパークのアトラクションの超豪華版というか進化形というか、
単純にスゴイものを観たなあという満足度は満点です。
『タイタニック』の時も、CGがとにかくスゴイらしいから観ておくべき!と言われたものですが、
13年経った今作もまさにそんな感じ。観ておくべき、観てソンはないと思います。
ただ、映画としてこれが傑作かというと・・・これがゴールデングローブ作品賞というのは「?」です。
Avatar(2009 アメリカ)
監督 ジェームズ・キャメロン
出演 サム・ワーシントン ゾーイ・サルダナ シガニー・ウィーバー スティーヴン・ラング
ジョエル・ムーア ジョヴァンニ・リビシ ミシェル・ロドリゲス ラズ・アロンソ
ウェス・ステューディ CCH・パウンダー
劇場でさんざん予告編を見せられていた時にはまるで観る気になれなかったのですが、
昨年暮れに『カールじいさんの空飛ぶ家』を観に行った時に、
予告編と内容の一部の3D映像を観て初めて「あれ、ちょっと観たいかも!」と思ったのでした。
各所での大絶賛も後押ししてすっかり観る気になり、
それも「観るならゼッタイIMAX」ということらしく、
運良くIMAX上映館のある川崎は近いので行ってきました初IMAX。
戦争での負傷で下半身不随になった海兵隊員ジェイク・サリー(サム・ワーシントン)は、
急死した双子の兄の代理として急遽惑星パンドラでの"アバター計画"に参加することになります。
それは、パンドラの先住民ナヴィと地球人との遺伝子操作によって作られた、
"アバター"の身体を借りて、パンドラの希少な鉱物を採掘すること。
早速パンドラのジャングル内に潜入したジェイクのアバターは、
そこでナヴィの女性ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と出会いますが・・・。
ジェイク
ストーリーはほとんど期待できないという事前情報もあり、
あくまで新しいアトラクションを体験しにいくというスタンス。
結論から言うと、この映像は確かにスゴイ!
デジタル3Dは『カールじいさん〜』が初体験でしたが、
あれは全編アニメーションな上にそんなにモノが飛び出すような作りではなく、
それが逆に個人的には上品で気に入ったところでした。
ですがこちらは最初から結構飛び出してるというか、手前の物が前に出ている感じとか、
「おーいかにも3Dな感じだぞー」と、ちょっと違和感も感じたりしていました。
とは言ってもこれ見よがしな感じではないし、そうこうしているうちに、
そんな映像の作りにあっという間に慣れてしまい、
映画って元々みんなこんななんじゃないかという気にすらなってしまったのです。
地球人パートと惑星パンドラパートでは、やはりパンドラの映像のほうが、
3Dとしても圧倒的に美しく、3Dになっている意味も大きい。
元々キラキラしたものに弱いので、ネオンのようと言われれば確かにそうなんですが、
光り輝く植物の映像はうっとりしながら観ていました。
クラゲのような森の精(でしたっけ?)とか、小さい虫とかホコリのようなものがふわふわ浮いているのは、
本当にスクリーンからはみ出すように見えて、思わず手を差し出したくなる感じ。
実際にあんな人たちが、あんな森があるとしか思えない。なんだか呆れるぐらい美しい世界です。
ネイティリ
ただやはり残念なのは、ストーリー自体やキャラクターの魅力が私には今ひとつ伝わらず、
もう少し工夫やヒネリがあって欲しかった。
どうしてどれもこんな地球上の生物もどきなんだろう、とか、
みんなで祈りを捧げるところなんかいかにも類型的というのか、
大昔からあるどこかの部族の儀式といった感じで、
そのへんがつまらないなあと思い出すとなかなか内容に入っていけませんでした。
こんなに圧倒的に美しい映像でそうなんだから、普通に2Dで観たら恐ろしく退屈な作品だと思います。
3Dの映像を見せることが第一の目的だと言うのであれば、
敢えてストーリーはシンプルに、凝ったものにしないほうがいいのかも知れません。
でも目新しさはないとはいえ、地球人対ナヴィ族の戦いは何度も盛り上がるところがあるし、
ジェイクが少しずつナヴィとして馴染んでいく様子も結構見せてくれるので、
キチンとストーリーも映像に負けない新しいものを作って欲しかった。
あの長い三つ編みみたいなモノがコネクター(?)になってて、
動物や植物などあらゆるものに接続出来るのは面白かった。あれはちょっと欲しいかも!
でもこれ、時代設定は2154年ということなんですが、
150年も先の話なのに、人の見かけとか生活ぶりなんかが全然進化していないのもヘン。
武器なんかもっと進化してても良さそうなのに今とそんなに変わらない風だし、
シガニー・ウィーバー演じるグレイス博士はタバコをひっきりなしに吸ってるとか、
すごくベタな朝ごはん食べてたり、うーんどうなの?というものばかり。
一番思ったのはジェイクの車椅子、あんなのこそスゴイ進化してそうなのに!
いっそのこと地球ではなく、全部よその星の話だという、
『スター・ウォーズ』的設定にしてくれたら良かったかも知れません。
グレイスたちの作戦は
そんな細かいことに気を取られつつの161分という上映時間はさすがに長い。
字幕を追うのも疲れてしまうし、終わった時にはさすがにグッタリしてしまいました。
もう少し短くしてくれないとこちらの身が持たないという感じです。
軽くて明るい3Dメガネでもやはり長時間の使用は疲れてしまうし、
メガネ2重使用の人は本当に大変だろうと思います。
まあそれでも、テーマパークのアトラクションの超豪華版というか進化形というか、
単純にスゴイものを観たなあという満足度は満点です。
『タイタニック』の時も、CGがとにかくスゴイらしいから観ておくべき!と言われたものですが、
13年経った今作もまさにそんな感じ。観ておくべき、観てソンはないと思います。
ただ、映画としてこれが傑作かというと・・・これがゴールデングローブ作品賞というのは「?」です。
Avatar(2009 アメリカ)
監督 ジェームズ・キャメロン
出演 サム・ワーシントン ゾーイ・サルダナ シガニー・ウィーバー スティーヴン・ラング
ジョエル・ムーア ジョヴァンニ・リビシ ミシェル・ロドリゲス ラズ・アロンソ
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dorothyさんのレビュー、お待ちしておりました!(^皿^)。
「ターミネーター」でキャメロンと出会って以来、熱狂的な彼のファンであることを自負していたはずなのに、どういう訳だか「アバター」には今イチ食指が動きません。確かに3D映像には心惹かれるものがありますが、例えばメカとか宇宙生物とかのデザインにこれといった目新しさが見られず、そういう部分にちょっとがっかりしたというか拍子抜けしてしまったのです。12年ぶりの新作って事で過剰に期待しすぎたのかもしれません。
今更「ダンス・ウイズ・ウルブス」や「ラスト・サムライ」的な物語を語られてもなんだかなあ...という印象も受けます。
やはりキャメロン的には自らが開発したという3D映像を見せたい!という部分が一番強いのではないでしょうか?。そう考えると、キャメロンって映画監督というより映像作家と表した方がいいのかもしれません。
オイラが予告編を見てて一番疑問に思ったのは、あれだけ医療技術とか科学が進んだ時代なら、きっと車イスなんか使ってる人間はいないんじゃないの?って事でした(^皿^)。
とりあえず、見に行くべきか行かざるべきか非常に悩んでいます。
長文、失礼致しました。
by 堀越ヨッシー (2010-01-21 10:39)
ご無沙汰してました。
この作品は、やっぱり観に行かなきゃですね。
新聞で、台湾かどこかで、興奮したお客さんが
お亡くなりになったとか。
関西は、IMAXで観れるとこはどこなんだろう?
確認してみなきゃ。
by ぷーちゃん (2010-01-21 22:37)
堀越ヨッシーさん、こんにちは。
え、待たれてました?なんで〜?w
純粋に新作映画として興味の持てるポイントは私にも全然無かったんですが、
驚異の映像体験!としては十分満足できるものでした。
これが映画の未来と言い切るのはどうかと思うけど、
1つの形として発展していって欲しいとは思うし(ビックリ映像大好きなんで)、
リアルタイムで体験できるのは貴重かもしれません。
タイヘンですが、川崎遠征してみては?
by dorothy (2010-01-22 15:53)
ぷーちゃんさん、こんにちは。
亡くなったのは何かほかの理由があるのでは?
そんなビックリしたり大興奮したりするような感じではないと思うんですけどねー。
ディズニーランドのミクロキッズで足元をネズミが走るほうがよほど心臓に悪いw
関西は箕面にあるそうですが遠いですか?
by dorothy (2010-01-22 16:04)
dorothyさん、こんにちは。
この後、観に行ってきます。
歩いて、5分の場所に、MOVIX六甲があるのですが、
明日で閉館。(悲)それに、ここ2Dなんですよ。また、悲しい。
でも、これまで結構お世話になったのと
今日明日は、1000円でOKなので。
何れにしても、これだけは、映画館で観とかなきゃね。
by ぷーちゃん (2010-01-30 17:41)
ぷーちゃんさん、こんにちは。
映画館が無くなるのは悲しいですね。
感想を楽しみにしています。
by dorothy (2010-01-31 02:10)