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マイケル・ジャクソン THIS IS IT [映画感想−ま]
もう説明は不要でしょう。今年6月に急逝したマイケル・ジャクソンのドキュメンタリー。
最初に公開の発表を聞いた時は、製作期間を考えると急ごしらえな印象だし、
全世界同時の2週間限定公開というのには、
何か商売っ気のようなものを感じたりもしたのですが、
9月のMTV Video Music Awardsでの予告編を観てこれは絶対に絶対に観なくてはと。
・・・いやはや、ものすごいものでした。

内容は7月に予定されていたロンドン公演のリハーサルと、
公演で使用される映像の撮影の様子など。
リハーサル映像と言っても複数のカメラでかなりきちんと撮られており、
演出や演奏、振り付けなどはほとんど完成しているし、
また、これはマイケル自身の方針だったそうですが、
リハーサルといえどもフルコーラスできちんと演奏されるので、どの曲も見応えがあります。
ノドを気遣ってだと思いますが、歌唱自体は意識的に控えているものが多いのですが、
それでもつい本気で歌ってしまい「歌わせないでよ」なんて言う一幕もあったりして、
そういう、時々見えるマイケルの素顔が微笑ましく、また本当に正直な人なんだなと思いました。
そんな風に彼がつい乗せられてしまうのも無理はないと思うのが、
マイケルが1人で歌っている間、スタッフや休んでいるダンサーたちは、
観客となってステージの下でものすごく盛り上がる・・・というシーンが何度も登場するのです。
そりゃあ本物のマイケルが目の前で、本番でもないのに本気の歌とダンスを見せてくれるのだから、
これ以上贅沢なことはないし、興奮するのも無理はありません。
彼らがどんなにマイケルのことが好きなのかというのもよくわかるし、
そんな彼らが喜ぶ姿はマイケルにとっても嬉しかったはずです。

また、コンサートの演出として使用される予定だった映像は、
これがどれもものすごくキチンと作られていて驚きました。
3D撮影された『スリラー』なんて、まさにあの『スリラー』のリメイク!と言えそうだし、
リタ・ヘイワースやハンフリー・ボガートと"共演"する『スムース・クリミナル』なんて、
頼むからどこかできちんと見せて欲しい!と思わせる完成度の高さ。
とにかく、ここまでこのコンサートにチカラが入っていたということに素直に驚かされたし、
これがすべて実現しなかった、本番は来なかったということを改めて考えると、
関係者全員、そして何よりマイケル自身、本当に無念だったと思います。
冒頭、厳しいオーディションを勝ち抜き選ばれたダンサーたちが、
それぞれ自分のマイケルへの思いや、このコンサートへの意気込みのようなものを語るのですが、
とにかく何よりマイケルと同じステージに立てることの喜びを、
何人かは涙を流しながら語っていたのが印象的でした。
全員素晴らしいダンサーたちで、リハーサルとは言っても当然本番同然に全力で踊っているし、
彼らのこの思いがすべてナシになってしまったというのは本当にかわいそうとしか言えません。
バックバンドやコーラスのメンバーもみんな素晴らしい実力を持った人たちばかりで、
マイケルの要望に即座に応え、これまた本番さながらの熱演を見せます。
特にギターの女の人がすごくカッコよかった!
マイケルの曲では『ビート・イット』や『ブラック・オア・ホワイト』など、
ギターの聴きどころのある作品が多いので、彼女がたびたび登場するのですが、
彼女には見入ってしまいました。

それにしてもこの映像は、マイケルの死があって初めて世に出ることになったわけで、
もし、無事にロンドン公演が行われていたとしたら目にすることはなかったものでしょう。
それを考えると、ものすごく不謹慎かつ奇妙な話なのですが、
マイケルの死があって"よかった"のかも、と思ってしまいました。
おそらくロンドン公演は大成功し、おそらく映像化もされ、
テレビやDVDなどで観ることは出来たかも知れません。
リハーサル風景ももしかしたら特典映像とか、何らかの形で観ることは出来たのかも知れません。
でも、それだったらここまで多くの人に意識されることはなかったと思うし、
私自身もおそらく、テレビなどで放送されれば観たかも知れませんが、
DVDを買ってまでは観なかったでしょう。
ものすごいコンサートだなあ、マイケルやっぱりスゴイなあぐらいの感想で終わったかも知れません。
リハーサル風景を見せることによって、図らずもマイケルが何を訴え、
観客に何を見せたかったのか、どんな世界を描こうとしていたのかがわかるという、
ものすごく皮肉な結果になったと思います。
人に見せることを意識して撮られていないことでいろんな真実が見えるし、
ストレートにマイケルや関係者たちの真実が伝わって来ます。
本当はスタッフにマイケルの死が伝えられるシーンもあったそうなのですが、
それはカットされ、マイケルの死については内容で一切触れず、
リハーサル映像の映画化ということで完結させたのも良かったと思います。

本当に一人でも多くの人に観て欲しいです。
マイケル・ジャクソンはよく知らないという人でも大丈夫。
演奏されるのはどこかで必ず耳にしている曲ばかりだし。
そして音楽や何かモノを作る仕事をしている人にはものすごく得るものが多いと思います。
・・・まあそんな小難しいことは抜きにして、単純に素晴らしいステージが観られます。
公開延長も決定しました。この感動はぜひ大きなスクリーンで体験して欲しいです。
あ、それとエンドロールの途中で帰っちゃダメですよ!
最後まで見どころがありますからね。
This Is It(2009 アメリカ)
監督 ケニー・オルテガ
出演 マイケル・ジャクソン
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最初に公開の発表を聞いた時は、製作期間を考えると急ごしらえな印象だし、
全世界同時の2週間限定公開というのには、
何か商売っ気のようなものを感じたりもしたのですが、
9月のMTV Video Music Awardsでの予告編を観てこれは絶対に絶対に観なくてはと。
・・・いやはや、ものすごいものでした。

内容は7月に予定されていたロンドン公演のリハーサルと、
公演で使用される映像の撮影の様子など。
リハーサル映像と言っても複数のカメラでかなりきちんと撮られており、
演出や演奏、振り付けなどはほとんど完成しているし、
また、これはマイケル自身の方針だったそうですが、
リハーサルといえどもフルコーラスできちんと演奏されるので、どの曲も見応えがあります。
ノドを気遣ってだと思いますが、歌唱自体は意識的に控えているものが多いのですが、
それでもつい本気で歌ってしまい「歌わせないでよ」なんて言う一幕もあったりして、
そういう、時々見えるマイケルの素顔が微笑ましく、また本当に正直な人なんだなと思いました。
そんな風に彼がつい乗せられてしまうのも無理はないと思うのが、
マイケルが1人で歌っている間、スタッフや休んでいるダンサーたちは、
観客となってステージの下でものすごく盛り上がる・・・というシーンが何度も登場するのです。
そりゃあ本物のマイケルが目の前で、本番でもないのに本気の歌とダンスを見せてくれるのだから、
これ以上贅沢なことはないし、興奮するのも無理はありません。
彼らがどんなにマイケルのことが好きなのかというのもよくわかるし、
そんな彼らが喜ぶ姿はマイケルにとっても嬉しかったはずです。

また、コンサートの演出として使用される予定だった映像は、
これがどれもものすごくキチンと作られていて驚きました。
3D撮影された『スリラー』なんて、まさにあの『スリラー』のリメイク!と言えそうだし、
リタ・ヘイワースやハンフリー・ボガートと"共演"する『スムース・クリミナル』なんて、
頼むからどこかできちんと見せて欲しい!と思わせる完成度の高さ。
とにかく、ここまでこのコンサートにチカラが入っていたということに素直に驚かされたし、
これがすべて実現しなかった、本番は来なかったということを改めて考えると、
関係者全員、そして何よりマイケル自身、本当に無念だったと思います。
冒頭、厳しいオーディションを勝ち抜き選ばれたダンサーたちが、
それぞれ自分のマイケルへの思いや、このコンサートへの意気込みのようなものを語るのですが、
とにかく何よりマイケルと同じステージに立てることの喜びを、
何人かは涙を流しながら語っていたのが印象的でした。
全員素晴らしいダンサーたちで、リハーサルとは言っても当然本番同然に全力で踊っているし、
彼らのこの思いがすべてナシになってしまったというのは本当にかわいそうとしか言えません。
バックバンドやコーラスのメンバーもみんな素晴らしい実力を持った人たちばかりで、
マイケルの要望に即座に応え、これまた本番さながらの熱演を見せます。
特にギターの女の人がすごくカッコよかった!
マイケルの曲では『ビート・イット』や『ブラック・オア・ホワイト』など、
ギターの聴きどころのある作品が多いので、彼女がたびたび登場するのですが、
彼女には見入ってしまいました。

それにしてもこの映像は、マイケルの死があって初めて世に出ることになったわけで、
もし、無事にロンドン公演が行われていたとしたら目にすることはなかったものでしょう。
それを考えると、ものすごく不謹慎かつ奇妙な話なのですが、
マイケルの死があって"よかった"のかも、と思ってしまいました。
おそらくロンドン公演は大成功し、おそらく映像化もされ、
テレビやDVDなどで観ることは出来たかも知れません。
リハーサル風景ももしかしたら特典映像とか、何らかの形で観ることは出来たのかも知れません。
でも、それだったらここまで多くの人に意識されることはなかったと思うし、
私自身もおそらく、テレビなどで放送されれば観たかも知れませんが、
DVDを買ってまでは観なかったでしょう。
ものすごいコンサートだなあ、マイケルやっぱりスゴイなあぐらいの感想で終わったかも知れません。
リハーサル風景を見せることによって、図らずもマイケルが何を訴え、
観客に何を見せたかったのか、どんな世界を描こうとしていたのかがわかるという、
ものすごく皮肉な結果になったと思います。
人に見せることを意識して撮られていないことでいろんな真実が見えるし、
ストレートにマイケルや関係者たちの真実が伝わって来ます。
本当はスタッフにマイケルの死が伝えられるシーンもあったそうなのですが、
それはカットされ、マイケルの死については内容で一切触れず、
リハーサル映像の映画化ということで完結させたのも良かったと思います。

本当に一人でも多くの人に観て欲しいです。
マイケル・ジャクソンはよく知らないという人でも大丈夫。
演奏されるのはどこかで必ず耳にしている曲ばかりだし。
そして音楽や何かモノを作る仕事をしている人にはものすごく得るものが多いと思います。
・・・まあそんな小難しいことは抜きにして、単純に素晴らしいステージが観られます。
公開延長も決定しました。この感動はぜひ大きなスクリーンで体験して欲しいです。
あ、それとエンドロールの途中で帰っちゃダメですよ!
最後まで見どころがありますからね。
This Is It(2009 アメリカ)
監督 ケニー・オルテガ
出演 マイケル・ジャクソン
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タグ:映画
マイケルの死、やはり大変ですね。
話題の”This is it”、最後まで見続ける様覚えておきますね。
マイケルの帯同ギタリストの女性は、
いつもカッコいいですね。(^-^*)/
by ぷーちゃん (2009-11-03 20:00)
ぷーちゃんさん、こんにちは。
女性ギタリストには弱いのですw
それにしてもこのステージがすべて幻になったというのはホントもったいない!です。
by dorothy (2009-11-04 16:45)