フローズン・タイム [映画感想−は]
監督のショーン・エリスはファッション・フォトグラファー。
それも納得の美しくかつ衝撃的なポスター写真にグッと来てしまいました。
単なるオシャレ系映画のような予感もしてちょっと心配でしたが・・・。
アートスクールに通う画家志望のベン（ショーン・ビガースタッフ）は、
ガールフレンドのスージー（ミシェル・ライアン）と別れたばかり。
失恋は思いのほか彼を落ち込ませ、やがて不眠症になってしまいます。
眠れない8時間分、一日の時間が増えてしまい困ったベンは、
スーパーマーケットの夜間スタッフのバイトを始めることに。
レジ係のシャロン（エミリア・フォックス）やちょっとイヤミな店長（スチュアート・グッドウィン）、
おかしな同僚たちと共になんとか仕事をこなしていましたが、
ベンの不眠症はピークに達してしまい、やがて彼は、
自分以外のすべてを静止させてしまうことが出来るようになってしまいます。
眠れぬ夜の買い出し
最初にプロットを読んだ時は、それってニコルソン・ベイカーの『フェルマータ』では？
と思ってしまいましたが、観てみると当然ながらまるで違うお話でした。
ただ、まったく影響を受けてないとは言えないんじゃないかな、と思ってしまったのが、
ラストの雪のシーン。『フェルマータ』では雨だったのを雪にしただけでは？
2人が歩いて来た形がそのまま残ってるところとか。
そこがちょっと残念・・・というのは、せっかくの美しいエンディングを、
そういう邪念がジャマして純粋に楽しめなかった自分が残念でした。
とは言えほとんどポルノ小説と言えそうな『フェルマータ』と違って、
こちらはかなり純粋なラブストーリーでした。
もちろん、時間を止めたら女性の服は脱がせる！という共通項はありますが、
おそらくこれは万国共通というか、男性が誰でも持つ願望というのか・・・なのでしょう。
普通なら（普通、というのもヘンですが）脱がすだけじゃなく、
もっといろんなことをしちゃうかもと思うんですが。
すごくつまらないイタズラとか、人によっては犯罪に走っちゃう可能性も考えられるし。
でもこの主人公ベン君は、子どもの頃から女性の美しさを深く感じ取る性格で、
女性客のシャツをめくりパンツを下ろしても、ひたすらスケッチするだけ。
ベン君の純な雰囲気と、脱がされてる女性たちのヌードの美しさで、
これらがすべて嫌味でなく素直に受け入れられてしまうのが、
この作品の美しいところだと思いました。
ふざけすぎ
女の私が言うのもなんですが、どうも失恋の痛手というのは、
男性のほうがより深く感じるもののようで。
去っていったスージーのことがなかなか忘れられないベン君の様子はかなりツラそう。
それでもやがてレジ係のシャロンのことが気になりだすのですが、
やっぱり彼はどうもハッキリ気持ちを表せない。
ベン君のこのウジウジした感じがなんともいじらしい。
彼の幼なじみのショーン（ショーン・エヴァンス）はまるっきり正反対の軽いヤツなのに。
このショーンも含めた少年時代のエピソードもいろいろ登場して、
あとでオチも付くし、このあたりもなかなか面白いです。
それと、スーパーの同僚たちの悪ふざけっぷりもオカシイ。
いかにもイギリス人らしい悪ノリぶりなんですが、
この人たちが一層ベン君のピュアな感じを強調させる役に立っています。
それにしてもスーパーの深夜シフトって結構楽しそう。
このスーパーがすごくキレイで、色どりとか商品の配列、店内のデコレーションなど、
海外のスーパーマーケット好きとしては、この店内を見てるだけでもすごく楽しいです。
ちょっとミスチルの最近のアルバムジャケットの雰囲気・・・というか、
元ネタはコレかも？と思わせる色づかい。
本当に絵の作り方はさすが写真家というところでしょうか。
1つ1つの場面がどこを切っても1枚の絵になっている感じです。
時計は見ると進まない
主人公ベン役のショーン・ビガースタッフは『ハリー・ポッター』の1と2で、
ハリーの先輩でクィディッチのキャプテンを演じていた人だと後で知りました。
道理でどっかで見たようだなと思ってました。ちょっとジュリエット・ルイスにも似てる気も。
最近では『ベンジャミン・バトン』で船長さんだったジャレッド・ハリスが、
ノンクレジットの出演で、最後にチラッと登場していました。
時間が止まるというちょっと変わった設定以外は、
コメディ風味のオーソドックスな青春ドラマという感じ。
そういう意味ではあまり目新しくもないのですが、
とにかくキレイな映像、キレイなヌードは一見の価値があります。
Cashback（2006 イギリス）
監督 ショーン・エリス
出演 ショーン・ビガースタッフ エミリア・フォックス ショーン・エヴァンス ミシェル・ライアン
スチュアート・グッドウィン
![フローズン・タイム [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51OQV7vix1L._SL160_.jpg "フローズン・タイム [DVD]")
それも納得の美しくかつ衝撃的なポスター写真にグッと来てしまいました。
単なるオシャレ系映画のような予感もしてちょっと心配でしたが・・・。
アートスクールに通う画家志望のベン（ショーン・ビガースタッフ）は、
ガールフレンドのスージー（ミシェル・ライアン）と別れたばかり。
失恋は思いのほか彼を落ち込ませ、やがて不眠症になってしまいます。
眠れない8時間分、一日の時間が増えてしまい困ったベンは、
スーパーマーケットの夜間スタッフのバイトを始めることに。
レジ係のシャロン（エミリア・フォックス）やちょっとイヤミな店長（スチュアート・グッドウィン）、
おかしな同僚たちと共になんとか仕事をこなしていましたが、
ベンの不眠症はピークに達してしまい、やがて彼は、
自分以外のすべてを静止させてしまうことが出来るようになってしまいます。
眠れぬ夜の買い出し
最初にプロットを読んだ時は、それってニコルソン・ベイカーの『フェルマータ』では？
と思ってしまいましたが、観てみると当然ながらまるで違うお話でした。
ただ、まったく影響を受けてないとは言えないんじゃないかな、と思ってしまったのが、
ラストの雪のシーン。『フェルマータ』では雨だったのを雪にしただけでは？
2人が歩いて来た形がそのまま残ってるところとか。
そこがちょっと残念・・・というのは、せっかくの美しいエンディングを、
そういう邪念がジャマして純粋に楽しめなかった自分が残念でした。
とは言えほとんどポルノ小説と言えそうな『フェルマータ』と違って、
こちらはかなり純粋なラブストーリーでした。
もちろん、時間を止めたら女性の服は脱がせる！という共通項はありますが、
おそらくこれは万国共通というか、男性が誰でも持つ願望というのか・・・なのでしょう。
普通なら（普通、というのもヘンですが）脱がすだけじゃなく、
もっといろんなことをしちゃうかもと思うんですが。
すごくつまらないイタズラとか、人によっては犯罪に走っちゃう可能性も考えられるし。
でもこの主人公ベン君は、子どもの頃から女性の美しさを深く感じ取る性格で、
女性客のシャツをめくりパンツを下ろしても、ひたすらスケッチするだけ。
ベン君の純な雰囲気と、脱がされてる女性たちのヌードの美しさで、
これらがすべて嫌味でなく素直に受け入れられてしまうのが、
この作品の美しいところだと思いました。
ふざけすぎ
女の私が言うのもなんですが、どうも失恋の痛手というのは、
男性のほうがより深く感じるもののようで。
去っていったスージーのことがなかなか忘れられないベン君の様子はかなりツラそう。
それでもやがてレジ係のシャロンのことが気になりだすのですが、
やっぱり彼はどうもハッキリ気持ちを表せない。
ベン君のこのウジウジした感じがなんともいじらしい。
彼の幼なじみのショーン（ショーン・エヴァンス）はまるっきり正反対の軽いヤツなのに。
このショーンも含めた少年時代のエピソードもいろいろ登場して、
あとでオチも付くし、このあたりもなかなか面白いです。
それと、スーパーの同僚たちの悪ふざけっぷりもオカシイ。
いかにもイギリス人らしい悪ノリぶりなんですが、
この人たちが一層ベン君のピュアな感じを強調させる役に立っています。
それにしてもスーパーの深夜シフトって結構楽しそう。
このスーパーがすごくキレイで、色どりとか商品の配列、店内のデコレーションなど、
海外のスーパーマーケット好きとしては、この店内を見てるだけでもすごく楽しいです。
ちょっとミスチルの最近のアルバムジャケットの雰囲気・・・というか、
元ネタはコレかも？と思わせる色づかい。
本当に絵の作り方はさすが写真家というところでしょうか。
1つ1つの場面がどこを切っても1枚の絵になっている感じです。
時計は見ると進まない
主人公ベン役のショーン・ビガースタッフは『ハリー・ポッター』の1と2で、
ハリーの先輩でクィディッチのキャプテンを演じていた人だと後で知りました。
道理でどっかで見たようだなと思ってました。ちょっとジュリエット・ルイスにも似てる気も。
最近では『ベンジャミン・バトン』で船長さんだったジャレッド・ハリスが、
ノンクレジットの出演で、最後にチラッと登場していました。
時間が止まるというちょっと変わった設定以外は、
コメディ風味のオーソドックスな青春ドラマという感じ。
そういう意味ではあまり目新しくもないのですが、
とにかくキレイな映像、キレイなヌードは一見の価値があります。
Cashback（2006 イギリス）
監督 ショーン・エリス
出演 ショーン・ビガースタッフ エミリア・フォックス ショーン・エヴァンス ミシェル・ライアン
スチュアート・グッドウィン
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- メディア: DVD
タグ：映画
stores
movie theaters
コメント 0