ペネロピ [映画感想−は]
イギリスの名家であるウィルハーン家には、ある恐ろしい呪いが言い伝えられてきました。
5代続いて男の子ばかりが生まれていたウィルハーン家でしたが、
5代目フランクリン(リチャード・E・グラント)と妻ジェシカ(キャサリン・オハラ)の間に、
初めて女の子が生まれ、その呪いが現実のものとなってしまいます。
その赤ん坊は豚の鼻と耳を持って生まれてきたのです。
世間の目を気にした母親ジェシカは、その娘ペネロピを死んだことにしてしまい、
以来、彼女は屋敷から一歩も外に出ずに育ちます。
この呪いを解くのは名家の子息に愛されること。
18歳になったペネロピ(クリスティーナ・リッチ)は密かにお見合いをさせられますが、
どの見合い相手もペネロピの顔を見た途端に逃げ出してしまうのでした。
呪われたプリンセス、ペネロピ
ストーリーはまさにおとぎ話。呪いを解くには王子様が現れること。
でもどの王子様候補もペネロピの顔を見た途端に逃げ出してしまいます。
そこに現れる、今は落ちぶれた名家の子息マックス(ジェームズ・マカヴォイ)。
彼だけはペネロピを見ても逃げ出したりしません。
それにはいろいろ訳があるのですが・・・。
この逆『美女と野獣』、マックスと結ばれてメデタシメデタシ、となるかと思ったら、
もちろんそう簡単にはいきません。
クリスティーナ・リッチの豚メイク。確かに思いっきりのブタ鼻ではありますが、
彼女の丸い顔にうまーく収まっていて、どちらかといえばチャーミング。
叫んで逃げ出すほどとは思えないんですが、まあそれはそれとして。
見合い相手の1人ヴァンダーマン家の息子エドワード(サイモン・ウッズ)、
(彼の驚きっぷり&バカっぷりは最高!)
ウィルハーン家を長年狙っている新聞記者レモン(ピーター・ディンクレイジ)の企みなどもあって、
ペネロピは初めて屋敷の門を開け、世間へ自分から出ていくことになります。
王子様になれないマックス
そう、これはおとぎ話のようで、実は世間知らずだった女の子の成長物語。
自分の容姿にコンプレックスを持ち、救ってくれる相手を探している。
でも本当に助けになるのは・・・というストーリーは、
ちょっと強引かつ曖昧な気がしないでもなかったですが、
ペネロピの行動に、最低の生活を送っていたマックスも触発され、
スクープを狙っていたレモンも心を動かされます。
このレモンの行動はいちいちちょっとグッと来ました。
マカヴォイ君は、前半はなかなか見せてくれるんですが、
後半は出番もちょっと少なくなってしまうし、もう少し活躍して欲しかったです。
ペネロピの友だちになるアニー(リース・ウィザースプーン)のキャラクターも、
もうちょっと活かして欲しかった。
彼女は今作のプロデューサーなのでゲスト出演みたいなものですが、
さすがに今となっては大物すぎて、この程度の役だとちょっと違和感を感じました。
ほかにもいろいろと個性的なキャラクターが登場し、
ペネロピの変化と同時に彼らもどんどん変わっていきます。
いずれも全体に暖かさのようなものを漂わせ、見終わってほんわかと心に残ります。
困ったバカ息子、エドワード
細かいことではありますが、ペネロピはずっと屋敷に幽閉されていたのだから、
初めて世間に出たらもうちょっと感動しまくったり、
トンチンカンな行動を取ってもいいかなと思いました。
それでも彼女が初めて目にする都会の街並みの美しさ、
作品全体を通しての色づかい、服装やペネロピの部屋などがとにかく愛らしく、
なんとなく『アメリ』の世界に近いです。
電話機などのちょっと古めかしい小物もロンドンの街並みによく合っていて、
たいていの女子はこれだけで心をギュッと掴まれると思います。
それにしてもブタ鼻のクリスティーナ・リッチ。
彼女以外のキャスティングは考えられない!
私は彼女が普通の女の子役で登場するとどうしても居心地悪く感じるのですが、
今回はそんなことはまったくありませんでした。
やはり彼女はこういうちょっと変わった役が断然イイ!
普通の役が似合わないなんて、彼女こそ何か呪いがかけられてるのかも知れません。
『アダムス・ファミリー』あたりでしょうか?
そういえばジェームズ・マカヴォイも"タムナスさん"という過去がありますが、
彼にはそんな呪いがかかってないといいですね。
Penelope(2006 イギリス/アメリカ)
監督 マーク・パランスキー
出演 クリスティーナ・リッチ ジェームズ・マカヴォイ リチャード・E・グラント キャサリン・オハラ
ピーター・ディンクレイジ サイモン・ウッズ リース・ウィザースプーン
5代続いて男の子ばかりが生まれていたウィルハーン家でしたが、
5代目フランクリン(リチャード・E・グラント)と妻ジェシカ(キャサリン・オハラ)の間に、
初めて女の子が生まれ、その呪いが現実のものとなってしまいます。
その赤ん坊は豚の鼻と耳を持って生まれてきたのです。
世間の目を気にした母親ジェシカは、その娘ペネロピを死んだことにしてしまい、
以来、彼女は屋敷から一歩も外に出ずに育ちます。
この呪いを解くのは名家の子息に愛されること。
18歳になったペネロピ(クリスティーナ・リッチ)は密かにお見合いをさせられますが、
どの見合い相手もペネロピの顔を見た途端に逃げ出してしまうのでした。
呪われたプリンセス、ペネロピ
ストーリーはまさにおとぎ話。呪いを解くには王子様が現れること。
でもどの王子様候補もペネロピの顔を見た途端に逃げ出してしまいます。
そこに現れる、今は落ちぶれた名家の子息マックス(ジェームズ・マカヴォイ)。
彼だけはペネロピを見ても逃げ出したりしません。
それにはいろいろ訳があるのですが・・・。
この逆『美女と野獣』、マックスと結ばれてメデタシメデタシ、となるかと思ったら、
もちろんそう簡単にはいきません。
クリスティーナ・リッチの豚メイク。確かに思いっきりのブタ鼻ではありますが、
彼女の丸い顔にうまーく収まっていて、どちらかといえばチャーミング。
叫んで逃げ出すほどとは思えないんですが、まあそれはそれとして。
見合い相手の1人ヴァンダーマン家の息子エドワード(サイモン・ウッズ)、
(彼の驚きっぷり&バカっぷりは最高!)
ウィルハーン家を長年狙っている新聞記者レモン(ピーター・ディンクレイジ)の企みなどもあって、
ペネロピは初めて屋敷の門を開け、世間へ自分から出ていくことになります。
王子様になれないマックス
そう、これはおとぎ話のようで、実は世間知らずだった女の子の成長物語。
自分の容姿にコンプレックスを持ち、救ってくれる相手を探している。
でも本当に助けになるのは・・・というストーリーは、
ちょっと強引かつ曖昧な気がしないでもなかったですが、
ペネロピの行動に、最低の生活を送っていたマックスも触発され、
スクープを狙っていたレモンも心を動かされます。
このレモンの行動はいちいちちょっとグッと来ました。
マカヴォイ君は、前半はなかなか見せてくれるんですが、
後半は出番もちょっと少なくなってしまうし、もう少し活躍して欲しかったです。
ペネロピの友だちになるアニー(リース・ウィザースプーン)のキャラクターも、
もうちょっと活かして欲しかった。
彼女は今作のプロデューサーなのでゲスト出演みたいなものですが、
さすがに今となっては大物すぎて、この程度の役だとちょっと違和感を感じました。
ほかにもいろいろと個性的なキャラクターが登場し、
ペネロピの変化と同時に彼らもどんどん変わっていきます。
いずれも全体に暖かさのようなものを漂わせ、見終わってほんわかと心に残ります。
困ったバカ息子、エドワード
細かいことではありますが、ペネロピはずっと屋敷に幽閉されていたのだから、
初めて世間に出たらもうちょっと感動しまくったり、
トンチンカンな行動を取ってもいいかなと思いました。
それでも彼女が初めて目にする都会の街並みの美しさ、
作品全体を通しての色づかい、服装やペネロピの部屋などがとにかく愛らしく、
なんとなく『アメリ』の世界に近いです。
電話機などのちょっと古めかしい小物もロンドンの街並みによく合っていて、
たいていの女子はこれだけで心をギュッと掴まれると思います。
それにしてもブタ鼻のクリスティーナ・リッチ。
彼女以外のキャスティングは考えられない!
私は彼女が普通の女の子役で登場するとどうしても居心地悪く感じるのですが、
今回はそんなことはまったくありませんでした。
やはり彼女はこういうちょっと変わった役が断然イイ!
普通の役が似合わないなんて、彼女こそ何か呪いがかけられてるのかも知れません。
『アダムス・ファミリー』あたりでしょうか?
そういえばジェームズ・マカヴォイも"タムナスさん"という過去がありますが、
彼にはそんな呪いがかかってないといいですね。
Penelope(2006 イギリス/アメリカ)
監督 マーク・パランスキー
出演 クリスティーナ・リッチ ジェームズ・マカヴォイ リチャード・E・グラント キャサリン・オハラ
ピーター・ディンクレイジ サイモン・ウッズ リース・ウィザースプーン
タグ:映画
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