ザ・スナイパー [映画感想−さ]
モーガン・フリーマンとジョン・キューザックという名前に惹かれ、
でも日本では劇場未公開だし、
『ザ・スナイパー』というイマイチやる気の感じられない邦題に、
B級なニオイを感じつつ・・・鑑賞いたしました。
暗殺者集団のリーダー、カーデン(モーガン・フリーマン)は、
ある暗殺任務中に自動車事故に遭い、素性がバレて身柄を拘束されてしまいます。
病院から護送されることになったカーデンを仲間たちが救出しようとしますが、
同乗の捜査官と揉み合いになり、護送車ごと川に転落してしまいます。
川岸に流れ着いた彼らを発見したのは、レイ(ジョン・キューザック)と、
クリス(ジェイミー・アンダーソン)親子。
非行に走りそうになった息子との絆を深めようと森へキャンプに来ていたレイは、
持ち前の正義感と元警官という立場からカーデンを警察へ連行しようとしますが、
彼らの後ろにはすでにカーデンの仲間たちが迫ってきており・・・。
流れ着いたカーデンを見つけたのは
最悪を覚悟していればそうでもない、
ものすごく期待して観たとしたらちょっとガッカリ・・・の、
予想通り典型的B級作品。
主役2人だけを観ているといかにもハリウッド映画の雰囲気なのですが、
彼ら以外はドラマなどでチラリと見かけるかな?ぐらいの人や、
イギリスやオーストラリア人の俳優が多く、そのせいなのか、
どことなくイギリスやドイツ製のアクション映画の色あいを感じました。
舞台の大部分を占める森の中のシーンはブルガリアで撮影されたようで、
そのせいなのか、エンドロールに登場するスタッフの名前が、
まあ見事に"V"で終わる人ばかり。
そういうことも、作品に影響しているのかも知れません。
憎めない悪人モーガン・フリーマンと不器用ジョン・キューザックというのは、
ある意味ハマリ役とも言えますし、
それぞれ、その持ち味を出してはいると思うのですが、
どこか、何かしら物足りなさを感じてしまいました。
おそらく脚本自体の出来が今ひとつなせいだと思います。
ただ、要所要所の見せ場はそれなりに結構あって、
崖から滑り落ちそうになったりといったベタなシーンや、
追いかけて来たカーデンの仲間たちとの駆け引き、
さらに地元警察やFBIも加わっての森の中の追いかけっこは、
この先どうなるのだろう?という期待感を持たせます。
無事連行できるのか
レイは元々持っている正義感や頑固さ、そして父親として、
息子にキチンと自分の姿勢を見せなきゃいけない責任感もあって、
カーデンを"連行"する道を選んでしまうわけですが、
本来なら、息子を守るためならカーデンを見捨てて逃げるのが正解だと思うし、
また一方のカーデンも"非情な殺し屋"なら、
とっくに、あっさりこの親子を殺して逃げられたはず。
まあ、そうならなかったからドラマとなったわけですが。
凶悪犯のほうは手錠に繋がれているけれど、
追っ手のために逃げ場を失っているのはレイたちのほうだという、
どちらが人質なのかわからない状態。
カーデンがいつ、どこで隙を見つけて形勢逆転するのかと思ってましたが、
なかなかそうはなりません。
また、レイとカーデンが行動を共にしていく間にだんだん心が通じ合うとか、
いわゆるストックホルム症候群のようなものが発生していくのかというと、
特にそういう雰囲気でもありません。
あるいは、非情な暗殺者が父子の様子を観ているうちに人間的な感情が芽生える、
という展開なのかとも思いましたが・・・そういった様子も見えず。
もう30分延ばしていいから、もうちょっと具体的かつ印象的なドラマが欲しかったです。
クリスの父への感情は
地元警察とFBIのやり取りはなかなかベタで面白かった。
実はさらに陰謀がありそうで、でもそうでもなくて・・・と、
これも浅い印象。
森の途中で出会うカップルも必要だったのかどうか。
カーデンの仲間たちも、もうちょっとキレ者でもいいと思うし。
・・・と、なんだか不満ばかり並べましたが、
逆に言うと全体のこのヒネリの少なさは、
時間のある時になんとなく観るのには適してるとも言えます。
息子クリス役のジェイミー・アンダーソンはこれがデビュー作?
今のところIMDbではフィルモグラフィーにこれ1本しかありません。
ということは子役出身でもなさそうだし、大抜擢?
なかなかチャーミングだし頑張ってもいたので、
彼にやる気があれば何年後かにまたスクリーンで会えるかも知れません。
The Contract(2006 ドイツ/アメリカ)
監督 ブルース・ベレスフォード
出演 モーガン・フリーマン ジョン・キューザック ジェイミー・アンダーソン
でも日本では劇場未公開だし、
『ザ・スナイパー』というイマイチやる気の感じられない邦題に、
B級なニオイを感じつつ・・・鑑賞いたしました。
暗殺者集団のリーダー、カーデン(モーガン・フリーマン)は、
ある暗殺任務中に自動車事故に遭い、素性がバレて身柄を拘束されてしまいます。
病院から護送されることになったカーデンを仲間たちが救出しようとしますが、
同乗の捜査官と揉み合いになり、護送車ごと川に転落してしまいます。
川岸に流れ着いた彼らを発見したのは、レイ(ジョン・キューザック)と、
クリス(ジェイミー・アンダーソン)親子。
非行に走りそうになった息子との絆を深めようと森へキャンプに来ていたレイは、
持ち前の正義感と元警官という立場からカーデンを警察へ連行しようとしますが、
彼らの後ろにはすでにカーデンの仲間たちが迫ってきており・・・。
流れ着いたカーデンを見つけたのは
最悪を覚悟していればそうでもない、
ものすごく期待して観たとしたらちょっとガッカリ・・・の、
予想通り典型的B級作品。
主役2人だけを観ているといかにもハリウッド映画の雰囲気なのですが、
彼ら以外はドラマなどでチラリと見かけるかな?ぐらいの人や、
イギリスやオーストラリア人の俳優が多く、そのせいなのか、
どことなくイギリスやドイツ製のアクション映画の色あいを感じました。
舞台の大部分を占める森の中のシーンはブルガリアで撮影されたようで、
そのせいなのか、エンドロールに登場するスタッフの名前が、
まあ見事に"V"で終わる人ばかり。
そういうことも、作品に影響しているのかも知れません。
憎めない悪人モーガン・フリーマンと不器用ジョン・キューザックというのは、
ある意味ハマリ役とも言えますし、
それぞれ、その持ち味を出してはいると思うのですが、
どこか、何かしら物足りなさを感じてしまいました。
おそらく脚本自体の出来が今ひとつなせいだと思います。
ただ、要所要所の見せ場はそれなりに結構あって、
崖から滑り落ちそうになったりといったベタなシーンや、
追いかけて来たカーデンの仲間たちとの駆け引き、
さらに地元警察やFBIも加わっての森の中の追いかけっこは、
この先どうなるのだろう?という期待感を持たせます。
無事連行できるのか
レイは元々持っている正義感や頑固さ、そして父親として、
息子にキチンと自分の姿勢を見せなきゃいけない責任感もあって、
カーデンを"連行"する道を選んでしまうわけですが、
本来なら、息子を守るためならカーデンを見捨てて逃げるのが正解だと思うし、
また一方のカーデンも"非情な殺し屋"なら、
とっくに、あっさりこの親子を殺して逃げられたはず。
まあ、そうならなかったからドラマとなったわけですが。
凶悪犯のほうは手錠に繋がれているけれど、
追っ手のために逃げ場を失っているのはレイたちのほうだという、
どちらが人質なのかわからない状態。
カーデンがいつ、どこで隙を見つけて形勢逆転するのかと思ってましたが、
なかなかそうはなりません。
また、レイとカーデンが行動を共にしていく間にだんだん心が通じ合うとか、
いわゆるストックホルム症候群のようなものが発生していくのかというと、
特にそういう雰囲気でもありません。
あるいは、非情な暗殺者が父子の様子を観ているうちに人間的な感情が芽生える、
という展開なのかとも思いましたが・・・そういった様子も見えず。
もう30分延ばしていいから、もうちょっと具体的かつ印象的なドラマが欲しかったです。
クリスの父への感情は
地元警察とFBIのやり取りはなかなかベタで面白かった。
実はさらに陰謀がありそうで、でもそうでもなくて・・・と、
これも浅い印象。
森の途中で出会うカップルも必要だったのかどうか。
カーデンの仲間たちも、もうちょっとキレ者でもいいと思うし。
・・・と、なんだか不満ばかり並べましたが、
逆に言うと全体のこのヒネリの少なさは、
時間のある時になんとなく観るのには適してるとも言えます。
息子クリス役のジェイミー・アンダーソンはこれがデビュー作?
今のところIMDbではフィルモグラフィーにこれ1本しかありません。
ということは子役出身でもなさそうだし、大抜擢?
なかなかチャーミングだし頑張ってもいたので、
彼にやる気があれば何年後かにまたスクリーンで会えるかも知れません。
The Contract(2006 ドイツ/アメリカ)
監督 ブルース・ベレスフォード
出演 モーガン・フリーマン ジョン・キューザック ジェイミー・アンダーソン
タグ:映画
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