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ナイト ミュージアム [映画感想−な]

ニューヨークの自然史博物館と聞いて私がまず思いついたことは、
「ロスの職場だっ!」
・・・昔、ドラマ『フレンズ』の大ファンだった私にとって、
そこは古生物学者で恐竜オタクのロス・ゲラーの勤務先。
ニューヨークに初めて行った時、私の認識はその程度のものだったので、
それほどここに行きたいとも思わなかったのですが、
連れの熱心な誘いに「じゃあロスの職場をこの目で見るか」ぐらいの気持ちで出かけました。
ところが!行ってみるとここは確かにスゴイ。
剥製や蝋人形やジオラマはまるで見せ物小屋のよう。
『ナイト ミュージアム』は、この自然史博物館が舞台です。


失敗ばかりでなかなか定職につけないラリー(ベン・スティラー)。
離婚して元妻に引き取られている息子ニック(ジェイク・チェリー)からも愛想を尽かされています。
なんとかしなくてはと職探しを始め、ようやく自然史博物館の夜警の仕事を得ます。
先輩の老警備員3人組(ディック・ヴァン・ダイク、ミッキー・ルーニー、ビル・コッブス)から仕事を引き継ぎ、
初仕事の夜を迎えますが、そこで目にしたのはなんと、
夜な夜な、勝手気ままに動き出す博物館の展示物たち・・・!


説明書は大切に。
nightatthemuseum_1.jpg


これは誰がどう観ても完璧にお子さま向けファミリー映画です。
ストーリーや話の展開にそれほど意外性はないし、
よくできたCGですが、特に目新しいものでもありません。
バイオレンスも、セクシャルなシーンもありません。
主人公ラリーがどんな危険な目に遭っても、老人3人組がどんなに悪党でも、
ラリーとサルが延々ビンタしあったとしても、家族で笑って観ていられる。
「博物館の展示品が夜中に動き出す」という設定自体に興味を持てなければ、
ハッキリ言って退屈な作品かも知れません。
でも私にとっては、ベン・スティラーとポール・ラッド、
そしてなぜかノンクレジット出演のオーウェン・ウィルソンが出演するという、
"フラットパックムービー"であり、
また、舞台が思い出の自然史博物館だという点で”必見"だったので、
期待に胸膨らませ劇場へ足を運び、十分に楽しめた作品でした。

確かにもうちょっと毒があって欲しかった気もするし、気になる点も多々ありました。
歴史的な知識があればより一層楽しめるかと思うのですが、
出てくる展示物たちはかなり偏りがあります。
重要な登場人物の1人である”サカジャウィア"のことなんて、
日本人で知っている人は少ないのではないでしょうか?
19世紀、アメリカ西部を探検したルイスとクラークの道案内をしたインディアン少女・・・だそうで、
アメリカではポカホンタス並みに有名らしい。
劇中、ルーズベルト(ロビン・ウィリアムズ)も夢中になってしまう彼女、
学芸員であるレベッカ(カーラ・グギノ、いいなあ)が、
研究対象にしているという話も納得の魅力を持っています。


お年寄りをなめてはいけません。
nightatthemuseum_2.jpg


ロビン・ウィリアムズは脇に回って余裕の演技。
老警備員3人組のワルっぷりもなかなか。
本当に彼らには、あの石版のマジックが効いていたような元気さでした。
スティーヴ・クーガン演じるオクタヴィウスと、オーウェン・ウィルソンのジェデダイアのミニミニコンビ。
この2人の活躍は涙ぐましく、また一番のくだらなさでした。
サカジャウィア役のミズオ・ペックとファラオのミイラ"アクメンラー"ラミ・マレック、
この2人はフレッシュでキュート。
ミイラの包帯が解けて、こんなカワイイ男の子が出てくるとは予想外でした。
そして一番気に入ってしまったのは『The Office』のリッキー・ジャーヴェイスの博物館長!
出番は少ないのですが、彼の物言いや独特の間合いがかなりツボに入りました。
『The Office』は独特のノリについていけず途中でリタイアしてしまったんですが、
ちょっとイヤミな館長役はピッタリでした。もっとアメリカ映画に出て欲しいです。


歴史の勉強をしましょう。
nightatthemuseum_3.jpg


たぶん地元ニューヨークの人たちにとって、
ここは誰もが子どもの頃から何度となく訪れ、展示品にもいろんな思い出があって、
そんなものたちが動き出すなんて!という深い思い入れを持てることでしょう。
『イカとクジラ』は、ここの展示物に対するあるエピソードがそのままタイトルになっていましたが、
あの作品のようなこともあるだろうなと思わせる、
特別であり、深く親しみのある場所なのでしょう。
(ちなみにこのクジラも一瞬ですが動いている姿が登場しました。)
そんな特別な場所があるなんて、ちょっとうらやましいです。
日本の国立博物館は昔行きましたが、なんとなく暗く地味な印象があるのみ。
ハッキリ言ってほとんど憶えてません。
大人になった今、訪ねてみると新たな発見がある・・・かな?
まあそれよりは、ニューヨークに行く機会があったら、
自然史博物館をぜひまた訪ねてみたいです。

ちなみに『ナイト ミュージアム』は2作目が製作中。
今度はクリストファー・ゲストやエイミー・アダムスなんて名前が。
(あとハンク・アザリアも!)
すごく楽しみです。


Night at the Museum(2006 アメリカ)
監督 ショーン・レヴィ
出演 ベン・スティラー カーラ・グギノ ディック・ヴァン・ダイク ミッキー・ルーニー ビル・コッブス
   ジェイク・チェリー リッキー・ジャーヴェイス ロビン・ウィリアムズ スティーヴ・クーガン
   キム・レイヴァー ポール・ラッド ミズオ・ペック ラミ・マレック



ナイト ミュージアム

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン
  • メディア: DVD




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